建設業界では、企業が年1度、安全大会を開催しています。
この安全大会とは、建設現場で発生する労働災害を防ぐことを目的としており、現場で働く方たちの安全衛生にかかる知識を深めるための行事です。
建設業は、労働災害の割合が非常に高い業界であるため、安全大会を開催することの意味や
重要性は極めて大きいといえます。
そこで、建設業で開催する安全大会について、目的や開催の経緯について紹介していきます
建設業の安全大会とは、建設現場や建設工事現場で働く労働者を災害から守るために、労働者の安全衛生の知識や意識を高めるために行う集会です。
法律で義務化されているわけではないものの、現場で働く労働者の安全衛生に関する知識を深め、意識を高めるために開催しています。
建設業の工事現場では、次の作業など事故や災害が発生するリスクを伴っています。
・高所作業の転落事故
・地下作業の落盤事故
・建築資材の落下・衝突事故
・建設作業用機械へ巻き込まれ・切断事故
・工事車両走行による事故
・屋外作業の飛来物体の衝突事故
・建設中の構築物の倒壊・火災事故
・建設用塗料・化学品による爆発・火災事故
・熱中症リスク
・感染症リスク
建設業の労働災害は、すべての業種から見ても高い割合で発生しています。
そのため安全大会を開催し、建設現場の事故や災害を防ぐ意識を高めることの必要性が高まっているといえるでしょう。
多くの安全大会は、毎年7月に開催されていますが、これは全国安全週間の活動の一環として行われることが関係しています。
非常に重要な役割を担う安全大会ですが、労働安全衛生法では労働災害を防止し、労働者の安全と健康を守るための職場・作業場・職場環境の形成の措置などについて定めています。
その中で、職場の安全管理者・衛生管理者・労働者など行うべき労働安全衛生にかかる教育・訓練などに対する規定もあります。
安全衛生に関連する教育・訓練は、労働安全衛生教育と呼ばれています。
労働安全衛生法における主要な骨子といえますが、安全大会に関して具体的な定めはありません。
ただし建設業の各企業が実施している行事であり、労働者の安全衛生に関する知識を深める上でも大切です。
事故や災害を防ぐ意識を醸成する上でも重要な役割を担う行事であるため、今後も労働安全衛生教育の一環として、それぞれの建設企業が安全大会を開催することが必要といえるでしょう。