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日没前の「薄暮時間帯」は交通事故が多い?建設業界も事故防止の心がけが大切

2023.01.21
分類:リスク

太陽の上端が地平線や水平線に接する瞬間が「日出・日没時刻」です。 

日出は太陽が地平線から顔を出し始めたときで、日没は太陽が地平線に沈み見えなくなったときといえますが、日没を迎える前の「薄暮時間帯」は、視界が徐々に悪くなるため交通事故が起きやすいとされています。

そこで、建設業界でも注意しておきたい夕暮れ日没前の「薄暮時間帯」の事故防止の心がけについて説明します。

薄暮(はくぼ)時間帯とは

日没時刻は月日や地域によって異なるものの、日没時刻の前後1時間の夕暮れ時が「薄暮時間帯」です。

一般的に17時から19時の「夕暮れどき」や「日暮れどき」などと呼ばれる時間帯ですが、交通事故のうち死亡事故はこの17時から19時台が最も多いとされています。

特に冬の季節は暗くなる時間帯が早まるため、交通事故が多発しやすくなります。

薄暮時間帯で多いのは、自動車と歩行者による事故です。

横断中の事故が約9割で、横断歩道以外の場所での発生が約8割であり、横断中の歩行者の約7割は法令違反しているともいわれています。

建設業界でも他人ごとではなく、あたりが暗くなり見えにくくなった状態で、工事現場で事故が起きるリスクは高いと認識しておくべきでしょう。

薄暮時間帯の事故を防ぐために必要なこと

薄暮時間帯で事故を防ぐために、反射材用品やライトを活用しましょう。

反射材は、受けた光を強く反射する素材です。

建設工事現場でも、危険な場所などには反射材を使って注意を促すようにしましょう。

また、ライトを使えばドライバーなどに自分の存在を知らせることができるため、反射材を併せればより事故を防ぎやすくなります。

ライトは早めに点灯し速度は抑える

自動車運転のとき、人の目が暗さの変化に慣れない薄暮時間帯では、ドライバーが歩行者や自転車などを確認しにくくなり、事故が発生しやすくなります。 

早めのライト(前照灯)点灯で、視界を確保することができ、さらに車の存在を歩行者や自転車などに知らせることもできます。

そして、速度に対する感覚も鈍りやすいため、帰路を急ぎついスピードを出しすぎないようにしてください。

建設業でも従業員に周知を

建設業でも従業員に対し、薄暮時間帯で交通事故が多く発生していることを周知し、早めのライト点灯や速度を抑えた慎重な運転を心がけるように注意を促すようにしましょう。

また、建設工事現場でも、薄暮時間帯は道路と同じく事故リスクが高い環境になると周知しておくことが大切です。