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建設工事を行う会社の事業継続計画の認定制度とは?

2020.12.04
分類:リスク

緊急事態が発生したとき、その対応など最前線で活動することが建設業に期待されていますが、工事を行う際には行政機関と連携し災害対応力を強化しながら応急対応業務や重要業務を実施することが必要です。

そこで、建設工事を行う会社の事業継続計画(BCP)策定の取り組みについて、自治体などが後押しする形で審査を行う認定制度を設けています。

建設会社における災害時の事業継続力を認定する制度

建設会社が認定に向けて事業継続計画を策定することに取り組むことで、事業継続の能力を高めることを目的としています。

関東地方整備局は災害が発生したときに、緊急輸送道路を早期に確保すること、河川堤防や港湾施設などを早期に復旧することに取り組んでいかなければなりません。

実現のためには建設会社の協力が必要不可欠といえるため、認定制度によって建設会社が備えている基礎的な事業継続力を確認し、認定証の発行や公表で評価するというものです。

建設会社の事業継続計画策定を促進しつつ、災害対応業務を円滑に実施できるよう、地域防災力を向上させることを目指しています。

 

何に対する評価で認定される?

認定は評価要領に基づいて適否が確認され、適合した建設会社に対しては関東地方整備局が2年間、「災害時の基礎的な事業継続力を備えている建設会社」として認定証を交付してくれます。

認定制度の評価は、事業継続計画策定の有無ではなく、基礎的な事業継続力について行われるもので策定への取り組みに対する姿勢を評価するものとされています。

建設会社が定めている災害発生時の対応体制に加えて、実際に災害が起きたときの体制が整備されるまでどのくらい時間が必要になるのかなど、目標とする時間を把握し本当に体制を整備させることが可能か確認するといった内容です。

たとえば確認されるポイントとして、

・災害対応を行える内部体制が構築されているか

・関東地方整備局などの行政機関と連絡が取れる体制が整備されているか

・災害対応のための資機材や人員確保のための体制が整備されているか

・災害が発生したときに有効に機能できる訓練を実施しているか

などが挙げられます。

認定制度により交付される認定証は、4半期ごとに発行されます。認定に関する書類は随時、受け付けを行っているようですので、信頼できる建設会社と社会的に評価されるためにも制度で認定されるように取り組んでいきましょう。