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建設工事の重機災害対策で盲点となりやすい6つの項目

2022.04.16
分類:リスク

建設業では危険な事故が多いといわれていますが、現場では高所による作業などで転落・墜落し命を落としてしまう事故なども見られます。

生産額などは全産業の89%程度という規模でも、死亡災害では全産業の約3分の1をしてるなど、建設業の死亡災害は他産業よりも多いといえるでしょう。

土木工事では建設機械を使った作業などが多いですが、重機災害の対策を立てるときには、盲点となりやすい6つの項目に注意してください。

重機災害を防ぐ対策では6つの盲点に注意

重機災害の対策とたてるときには、主に次の6つがも盲点となりやすいため、見逃さないようにしてください。

土木工事で死亡災害が多いのは重機移動時

・重機は、掘削・整地などの作業をしているときより、現場内で単なる移動や段取り替えなど作業をしていないときのほうが死亡災害を起こしやすい

・バックホウは旋回しているときよりも、バックで移動したときのほうが危険

・リスクが低いと考えられている作業にも実はリスクが高い作業が潜んでいる

バックホウは前進時もリスクが高い

後方・側方に死角が多く、前進しているときもオペレータはキャタピラの接地面を直視できないため、安全確認は十分にできません。

また、この程度なら大丈夫という軽視が事故につながることや、複数の重機を近接した作業では狭隘部で危険リスクが高くなることを踏まえた対策を立てましょう。

バリケードなどで囲うだけでは無意味

立入禁止区域をバリケードなどで囲っただけでは、危険軽視や近道・省略行動本能などで少しなら大丈夫と考える可能性もあるため、重機作業半径内に立ち入らないように監視員を配置しすることも必要です。

ヒューマンエラーにも注意が必要

労働災害に大きくかかわるのがヒューマンエラーですが、人間の注意力には限界があります。

作業に集中すれば安全には注意が向かなくなる傾向がみられるため、人力で締め固め作業中の作業員には、ローラーの警報音は耳に入らないことを踏まえた対策を立てましょう。

安全装置は機能させなければ意味がない

クレーン機能付きバックホウを使った荷上げ作業では、作業効率を優先させほうと、旋回速度を落とすクレーンモードに切り替えず、荷揚げ作業を行う違反行為がみられます。

オペレータがこれくらいなら大丈夫といった危険軽視による不安全行動なので、それも踏まえた対策を立てるようにしてください。