ハラスメントと呼ばれる行為は、どの業界や業種でも起きないとは限りません。
建設業も同じく、工事現場などでパワーハラスメントが起きやすいといわれることがあります。
そもそも工事現場の職人は、肉体労働をしているため荒っぽいというイメージが強いことからでしょうが、実際には異なる現場もあります。
工事現場は危険な作業も多く、常に命の危険と隣り合わせで仕事を進めていくため、安全に対する意識の強さから間違った指導がされることがあるからと考えられます。
しかし、パワハラと呼ばれる行為はあってはならないことなので、建設工事現場で問題になりがちなパワーハラスメントの種類とその内容について理解を深めておきましょう。
そもそも「パワーハラスメント」の定義は、職場における地位や人間関係で優位であることを利用し、指導・教育など適正な範囲を超えて精神・身体的な苦痛を与える行為とされています。
上司から部下に対し行われることが多いですが、双方の立場に関係なく職場同市の人間であれば成立することです。
具体的にパワーハラスメントと呼ばれる行為は、次の6つに分けることができます。
・身体への攻撃
・精神面への攻撃
・人間関係から切り離す行為
・過剰な要求をする行為
・過小な要求をする行為
・個人を侵害する行為
それぞれの行為について説明していきます。
身体に危害を加える行為は、その行為によりケガを負ったかどうかだけでは決まりません。
たとえばヘルメットをしている上から叩くことや、ものを投げつけてもケガを負わなかった場合でも、パワーハラスメントとして成立します。
言葉による暴言や侮辱、業務改善の域を越えた罰則などは、精神的な苦痛を与える行為でパワーハラスメントに該当します。やってしまったミスに対し、過度な罰を与える行為も該当するといえるでしょう。
特定の社員に対し、仲間はずれや無視をするという行為や、物理的に隔離する行為などは、人間関係から切り離すタイプのパワーハラスメントです。
遂行できない業務を与えることや、業務上不要であることが明確なのに強制させる行為も、過大な要求をするパワーハラスメントとされます。
置かれている状況など考えず、無謀といえる仕事量を与えることなども該当するでしょう。
過大な要求ではなく、能力や経験と明らかにかけ離れた仕事を命じることも、過小な要求に類するパワーハラスメントとされます。
性別や年齢に関係なく、プライバシーを侵害する行為や言動は当然ながらパワーハラスメントとして扱われます。