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建設業許可取得で必要な専任技術者になるための最終学歴ごとの要件とは

2023.08.29
分類:その他

建設業許可取得において、満たさなければならない要件はいくつかありますが、その1つが専任技術者の選定です。

 専任技術者は技術面で重要な役割を担うため、建設業の業種ごとに必要な知識や技術を持った専任技術者を選定することが必要とされていますが、誰を選んでよいわけではありません。

 専任技術者になる要件を満たしていることが必要であるため、建設業許可取得で必要な専任技術者になるための最終学歴ごとの要件について説明していきます。

軽微な建設工事では許可不要

 建設業では、「軽微な建設工事」のみを仕事として請け負う場合には、建設業許可を取得する必要はありません。

 「軽微な建設工事」とは、次に該当する工事です。

 ・工事1件の請負代金が1,500万円未満または延べ面積150㎡に満たない木造住宅工事の建築一式工事

・工事1件の請負代金が500万円未満の建築一式工事以外の工事

 

 建設業許可で取得が必要となる業種と要件

 建設業許可を取得しなくても、軽微な建設工事だけ請け負っていれば特に問題はないといえますが、請け負うことのできる代金などが制限されるため、大きなビジネスにはつながりません。

 軽微な建設工事のみで営業することは難しいため、実際には建設業許可を取得することになるでしょう。

 この場合、建設工事の種類ごとに必要とされる許可を取得することになりますが、建設工事は土木一式工事・建築一式工事の2つの一式工事と、27の専門工事の次の29種類に分かれています。

 ①土木一式工事業

②建築一式工事業

③大工工事業

④左官工事業

⑤とび・土工工事業

⑥石工事業

⑦屋根工事業

⑧電気工事業

⑨管工事業

⑩タイル・レンガ・ブロック工事業

⑪鋼構造物工事業

⑫鉄筋工事業

⑬舗装工事業

⑭しゅんせつ工事業

⑮板金工事業

⑯ガラス工事業

⑰塗装工事業

⑱防水工事業

⑲内装仕上工事業

⑳機械器具設置工事業

㉑熱絶縁工事業

㉒電気通信工事業

㉓造園工事業

㉔さく井工事業

㉕建具工事業

㉖水道施設工事業

㉗消防施設工事業

㉘清掃施設工事業

㉙解体工事業

 同時に2つ以上で許可取得もできますが、要件はそれぞれ満たすことが必要です。

 特に注意したいのが専任技術者の要件で、次のように最終学歴など満たすべきいずれかの要件をクリアすることが必要です。

 ・資格を取得しているか

・関連学科卒業の学歴がありかつ一定の実務経験があるか

10年以上の実務経験があるか

 関連学科卒業の学歴があり、さらに一定の実務経験があるかという要件に関しては、最終学歴によって次のように要件が異なります。

 ・最終学歴が高校または中等教育学校の場合は卒業後に取得許可の建設業に関する5年以上の実務経験がある

・最終学歴が大学・短期大学・高等専門学校の場合は卒業後に3年以上の実務経験がある