室内の換気・温度などを整えて、快適な空間を作るための空調工事は、たとえばエアコンの取り付けなどがなじみのある工事として知られています。
エアコンを取り付ける際には、室内機だけでなく室外機も取り付けが必要であり、それに伴って電気や配管の工事も行うことになります。
空調設備を稼働させるための必要な工事全般が空調設備工事に含まれるといえますが、必要な資格や工事の流れなどについて簡単に解説していきます。
「空調設備」とは、空気調和設備のことであり、一般的なイメージとしてはエアコンなど冷暖房設備が挙げられます。
ただ、冷暖房などの温度調節だけでなく、換気・空気清浄・湿度調節・気流調整などができる設備も空調設備です。
ヒートポンプ・ボイラー・冷凍機・冷温水機器などの熱源機器や、換気設備・配管・ダクト設備・排煙設備なども、換気・空気清浄・気流を調整するため空調設備に含まれるといえます。
「空調設備工事」とは、空調設備を新規で取り付ける工事や、配管のメンテナンス・保守点検・設備の更新などを行うことです。
エアコンなどを取り付けた後、正常に動かすためには配管工事が必要になります。
管に流す気体が空気それともガスなのか、液体である水を流すのかなどによって、接続する配管は異なります。
そして接続部から空気・ガス・水漏れなどを発生させない施工が必要です。
気密性の高いビルなどの場合、換気や排気がとても大切であるため、建築基準法のルールなどに基づいた設計のもと、安全な環境を整えるために空調設備工事が必要といえるでしょう。
空調設備工事を行うためには、電気工事士や管工事施工管理技士の資格が必要です。
電気工事士は第一種と第二種があり、一戸建て住宅や家庭用エアコンの取り付けなら第二種で対応できます。
しかしビルの空調工事など担当するなど、規模が大きな施設での工事では、第一種電気工事士の資格が必要です。
管工事施工管理技士は配管工事を専門とする国家資格で、1級と2級があり、学科試験と実地試験に合格することが必要になります。
空調設備工事は、主に次の流れで作業を行っていきます。
①現地調査
②見積もり
③養生
④既存機器の撤去
⑤ダクト配管・配線工事(ダクト取り回し・結露水のドレン配管施工・架台や吊棒の設置)
⑥設置(ダクトと接続)
⑦試運転