建設工事を担う業者や企業では、建設人材を育成していくことが課題となっています。
専門的な知識や技術を身につけ、現場で活躍できる人材に育てることは重要なこととわかっていても、教育に十分な時間をかけることができない中小の建設事業者なども少なくありません。
そこで東京都では、講習などを受講できる制度を設け、建設事業者の人材育成のサポートを行っています。
東京都では建設技能労働者の人材育成を図るため、建設現場で働く上で必要な知識や技術を保有した人材となるための資格取得を目的とした講習を実施しています。
受講応募が可能なのは現在建設関係の中小企業で働いている方で、都内に在住しているか在勤していることが必要です。
講習を受け修了することで取得できる資格は、
・一級技能士コース技能検定(1級)の学科試験免除…修了要件は8割以上出席・修了試験合格
・安全教育講習の労働安全衛生法による講習修了証交付
となっています。
なお、
・技能検定1級受検対策(学科)
・1級建築施工管理技士(学科/実地)受験対策
・2級建築施工管理技士(学科)受験対策
・2級電気工事施工管理技士(学科)受験対策
などの講習は受験対策が目的ですので、講習を修了しただけで資格取得できるわけではありませんので注意しましょう。
2020年度に実施されているコースのうち、まだ実施日程に到達していない講習は以下のとおりです。
講習の種類:施工管理技士受験対策 2級建築施工管理技士(学科)
受講対象者:建設関係の仕事に従事し受験を予定している方
実施校:中央・城北職業能力開発センター
定員:30名
講習内容:建築学等(環境工学・一般構造・構造力学・建築材料・設備その他・躯体・仕上げ施工)、法規(建築基準法・建設業法・労働基準法・労働安全衛生法・その他)、施工管理法(施工計画・工程管理・品質管理・安全管理)
実施日程:2021年2/21(日)・2/28(日)・3/7(日) 全3日間
時間:9:30~16:40
申込期間:2020年12月1日~12月10日
申込先:窓口、インターネットによる電子申請、または往復はがき・FAXのいずれかで講習の実施校に申し込みが必要です。定員は30名なので、早めに申し込みしたほうが安心です。
他にも鉄筋工と型枠大工を養成することを目的とした「建設人材育成事業(鉄筋コース、型枠コース)」もあります。
建設技能労働者の高齢化などに伴って、次世代の建設人材育成が急務となっている状況を踏まえ、建設現場でも特にニーズが高い鉄筋工と型枠大工の養成を行うという制度です。
建設現場で活躍できる知識と実践的な技能を基礎から学ぶことが可能であり、講習中に現場作業で必要な資格など多数取得することができますので、こちらも合わせて活用するとよいでしょう。