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建設業界でデベロッパーといわれるのはどのような企業?

2019.11.03
分類:その他

建設業界にいると、業種の中に「デベロッパー」が含まれていることを耳にしたものの、実はどのような業種を指すのかよくわからないという場合もあるようです。

不動産業ということは何となく分かっていたとしても、具体的なイメージが掴めていないということもあるようです。

そこで、デベロッパーとはどのような業種の企業を指しているのか、具体的に説明します。

デベロッパーとはどのような企業のこと?

デベロッパーとは、「開発者」の英語表記である「developer」のことですが、日本で業界用語として使われている意味は、土地や街、リゾート地などを開発することを業とする不動産会社のことを指ししています。

街やリゾート地以外にも大型商業ビルやマンションを開発したり、一戸建て住宅が多く建ち並ぶ宅地造成を大規模に行ったりもします。

どの事業もデベロッパーだけが行うのではなく、色々な事業者が協力しながら実施していきますが、主にデベロッパーが先頭に立つことが多いといえるでしょう。

 

ゼネコンとの違いは?

ゼネコンは1つの建築物を完成させる上での企画から取りまとめまで行う総合建設会社のことです。建築物を造る側であり、建築の仕事を請け負ってはじめて仕事が始まります。

仮にマンション1棟を建築したい場合には、コンクリートを流し込む業者に外装を作る業者、電気関係の業者、内装関係の業者など、様々な業者が関係することになりますが、これらの作業の調整や、取りまとめを行うのが「ゼネコン」と言われる総合建設会社なのです。

対するデベロッパーは土地などを購入し、その土地をどうやって開発していくか考えることになります。開発した内容を図面化させ、実際に実行し建築していくのがゼネコンという位置づけです。

デベロッパーとゼネコンはまさにパートナーのような関係であり、デベロッパーがクライアント、ゼネコンが下請という立場になるでしょう。

ただ、大手のゼネコンの場合は共同事業として行うことが多く、一緒に事業者として土地開発していくこともあります。

 

請け負う事業によって立場が異なることもある

デベロッパーは不動産の開発業者のことをいい、ゼネコンは実際の工事をすべて請け負う専門業者のことをいいます。そのため、企画をするのはデベロッパーであり、工事着工はゼネコンが担当すると考えればわかりやすいでしょう。

宅建業者などの不動産会社は、デベロッパーとゼネコンが完成させた不動産を顧客に対して販売する業者であるといえます。

なお、公共事業などの場合はこの限りではありませんし、ゼネコンが親会社、デベロッパーがそのグループの子会社になっていることもありますので一概にはいえないと理解しておきましょう。