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建設現場で組み合わせ建築するパネル工法と使用される材質の違いとは?

2021.08.05
分類:その他

パネル工法とは、住宅の床・壁・天井などの構造体を、工場で事前にパネルとして製造しておき、建設現場で組み合わせ建築するプレハブ工法の1つです。

そこで、どのようなパネル工法があるのか、それぞれの特徴などについてご説明します。

パネル工法の特徴

パネル工法の特徴として、

高断熱・高気密で耐震性・耐火性・耐風性に優れていること

パネルは工場で生産されるため部材の品質にバラつきがでにくいこと

比較的短工期で建設が可能となること

といったことが挙げられます。

メリットが高い工法といえますが、その反面、間取りや外観などのデザインの自由度を損なうことや、パネルを搬送できないなどの理由により施工可能となる場所が制限されることがデメリットといえるでしょう。

 

パネルの種類

パネル工法は主要構造部の材質により、

・木質系パネル

・鉄骨系パネル

・コンクリート系パネル

といった種類に分けることができます。

木質パネル工法

住宅の床・壁など構造体となるパネルを工場で生産し、現場にもちこんで組み立てるプレハブ工法の1つです。

パネルは格子組フレームにプレス合板を接着し作られますが、構造原理は「2×4(ツーバイフォー)工法」と同じです。

現在は国内のハウスメーカーで自社開発し、工場で生産したパネルを使って住宅を建設するといったケースが多くなりました。

高気密・高断熱で耐震性に優れており、工場生産のメリットを活かしつつ短工期で住宅を完成させることができます。

鉄骨パネル工法

外壁や内装など、ほぼ完成した状態のパネルを工場で生産して、現場に運び組み上げる工法のことです。

品質が安定しやすいことや工期が短いことから、人件費を抑えることができるというメリットがあります。

構造材を面で接合する箱型構造のため、建物全体で地震や風による揺れをバランスよく分散できるなど、耐震性が強いことがメリットです。

鉄骨軸組工法や鉄骨ラーメン工法と比較すると、面材自体が耐力壁なので骨組みが簡素化され軽量であることも特徴といえるでしょう。

その反面、構造材が耐力壁なので自由に抜くことはできず、間取りへの制限が多くなってしまうことがデメリットです。

コンクリート系パネル

コンクリートに発泡剤を混ぜて、細かい気泡を含ませることで計量化されたのがコンクリート系パネルです。この細かい気泡により、断熱性能が高くなることはメリットといえるでしょう。