建設現場は屋外にあるため、夏場はエアコンをつけることなどできず、暑さ・熱中症対策がとても重要になります。
そこで工事現場で活用されているのが業務用扇風機ですが、手軽に快適な作業環境を実現できる設備です。
ただ、使用環境や用途によっては、効果があまり期待できない場合もあるため注意が必要といえます。
そこで、建設業で導入したい業務用扇風機や、メリット・デメリットなどについて解説していきます。
業務用扇風機とは、モーターによって、羽根を回転させることで風を生み、効果範囲に涼感を発生させる送風機器です。
家庭用扇風機より羽根が大きく、大風量を生み出すことができます。
そのため工場・工事現場・イベント会場など、広い空間で用いることが多いといえます。
業務用扇風機にもいろいろな種類がありますが、たとえば以下のタイプが挙げられます。
・家庭用扇風機に近いスタンドタイプ
・足元など低い位置に送風できる床置きタイプ
・省スペースでの使用が可能である壁掛けタイプ
・場所を選ばず利用できる充電機能タイプ
・熱中症対策に有効なミスト機能備え付けタイプ
業務用扇風機を導入すると、局所的に空気を循環させることができるため、エアコンが効かない場所などでも暑さ対策が可能です。
コンセントと設置空間があればどこでも使えることもメリットといえるでしょう。
涼を取りにくい屋外イベント会場や建設工事現場で使われることが多い業務用扇風機ですが、持ち運び便利なサイズ・重量の製品も多く販売されています。
実際、業務用エアコンを導入したくても本体価格が数十万円と高額になり、電気工事など設置に費用もかかります。
しかし業務用扇風機であれば、価格も1万円以内など安く済ませることができ、設置工事も必要ない手軽さもメリットです。
コストを抑えて設置しやすい業務用扇風機ですが、工場・工事現場・イベント会場などの広さが広大すぎると、効果は薄いといえます。
直線的な風しか発生できない仕組みになっているため、首振り機能などを使用すればある程度の範囲までカバーできても、大空間全体を対象にするためには台数を増やす必要があります。
主に床から2メートル程度の高さが風の届く範囲です。
また、換気や空気循環を求める場合は業務用扇風機以外の空調設備を検討しなければなりません。