建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

建設業の基礎工事にはいろいろな種類がある!どれを採用する?

2018.11.19
分類:その他
建設業の基礎工事とは、建物の土台になる部分を工事することです。この基礎工事には、「杭基礎」と「直接基礎」の2種類があり、さらに直接基礎は、「独立基礎」「ベタ基礎」「布基礎」に分けられます。 種類が多く、どの基礎工事を用いればよいかは、それぞれどのような施工法なのか内容などを確認し、さらに適切な判断方法によって決めるようにしましょう。

杭基礎は軟弱な地盤に対応

地盤の地耐力が20kN/㎡以下であれば杭基礎が採用されます。軟弱な地盤では建築する建物の荷重が地面にかかり不安定になるので、地面に杭を打ち込んで地盤を固め、安定力を高める工法です。 杭基礎は「既成杭工法」と「場所打ち杭工法」に分けられますが、事前に作成しておいた杭を用いるのは既成杭工法で、現場で穴を掘って鉄筋を入れて杭を作るのが場所打ち杭です。

直接基礎では杭は使用しない

杭など道具は使用せずに直接、地盤に基礎を作っていきますので、地盤が安定していることが採用の条件になります。 また、建物が低層の場合など採用されることが多く、「ベタ基礎」「フーチング基礎」「独立基礎」「布基礎」などの種類に分けられます。 他にも高いビルや地盤がとても弱い場合に採用する「特殊基礎」や、水中構造物や防波堤などに採用する「ケーソン基礎」などがあります。

地耐力で採用される基礎工事が決まる

建物を建築するための基本的な施工が基礎工事です。この基礎工事をしっかり行わなければ、安定した状態で建物は建築できません。 杭基礎や直接基礎など、どちらが適当なのかは地耐力で判断します。荷重に耐えることができるかどうかで、どの施工法を採用するのか左右されると理解しておきましょう。

基礎工事前に地盤調査を

安定した地盤に一戸建てなどを建てる場合は、地盤全体にコンクリートを打つ「ベタ基礎」が採用されることが一般的です。しかし、地盤が弱ければ杭基礎を行い、しっかりと固定しておくことが必要なので、それぞれの各施工法の特徴を把握しながら、最適な基礎工事はどれか選べるように地盤調査を実施することが大切と言えます。 地盤調査では、敷地の履歴、地形、近隣の柱状図、周辺や敷地の状況、土質分類などが必要ですし、国土交通省に基づいた許容支持力の算出も必要になります。不同沈下予測、土質確定、地下水位の推定、地中障害物の有無なども調査が大切です。 また、基礎背筋工事は設計図書から配筋の形状、配置、ピッチ、レベル、鉄筋の径など、細かい部分をしっかりと確認しながら行いましょう。