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工事を発注・受注する時に参考にしたい建設物価調査会が刊行する書籍とは?

2019.07.31
分類:その他
建設業を営んでいる方なら建設事業において主要建設資材の価格を定期調査し、その成果を月刊誌として刊行されている「建設物価」はご存知かもしれません。 この「建設物価」を刊行しているのが「一般財団法人 建設物価調査会」であり、昭和22年に創立してからは建設事業の進歩発展に寄与することを目的に運営をされています。

建設物価調査会とは

日本の建設工事に対して発生する労務費や建設資材の単価などはどのくらいなのか、現状を調査しその情報を書籍にして出版している団体が「一般財団法人 建設物価調査会」です。 そもそもは国土交通省が所管する財団法人だったのですが、公益法人制度が改革されたことに伴って一般財団法人に移行され現在に至ります。 積算に使われている建設資材などの価格を調べることを目的として、前身である「東京経済調査会」が1946に設立され、翌年には大阪に「大阪物価調査会」が設立され、現在の建設物価調査会に至った流れです。 個人的な価格情報による価格が標準化され、統一されることに繋がるきっかけとなったといえるでしょう。 支部は全国10都市に設けており、物価調査を実施しながら書籍で出版する活動を続けています。

建設物価調査会の主な活動

主な事業内容は調査情報機関なので、建設資材や建設工事費、労務費、諸経費などの実態調査、建設にかかる費用の調査・解析、建設資材や機材の原価の分析、施工歩掛の調査などです。また、調査だけでなく、技術講習会やセミナーなども各地で開催しています。 ・建設工事で発生する資材価格と工事費の実態調査 ・国や自治体、行政法人などから委託された施工歩掛や労務費、諸経費、建設副産物などの調査と解析 ・建築費指数や建設資材物価指数など建設経済に関しての研究 ・月刊「建設物価」や各種技術図書の企画・出版 ・積算・見積システムに利用できるデータファイルの提供と関連受託業務 ・インターネットを活用した新しい価格情報サービス「Web建設物価」の運営 ・全国各地で技術講習会・研究会の開催 ・建設統計資料などの閲覧サービスの運営 ・建設資材、建設工事の価格決定方法などについての基礎的研究 ・公正性をもたらすための価格情報の審査及び ISO品質マネジメントシステムに基づいたプロセスの監視

建設物価で確認できること

刊行されている書籍「建設物価」からは、上水道・下水道、道路や河川、港湾、内装、空調、配管、造園など、建築・土木工事に使う資材の単価が地域別に掲載されています。 そのため、工事を発注・受注する時の積算を行う際の根拠として活用することができますので、資料として参考にするとよいでしょう。