建設工事現場で着脱可能な自動停止装置が開発されたニュースとは?
新型コロナウイルス感染症の影響などで、建設工事の進捗にもいろいろな影響が及んでいる今日ですが、そのような状況でも建設業界にとって明るいニュースは日々伝えられています。
そこで、2020年11月時点で発表されている建設業界に関連するニュースをいくつかご紹介します。
日本道路が開発した着脱可能なミニ油圧ショベル用自動停止装置とは?
1929年に創業し、道路建設および舗装工事を行っている企業である日本道路は、市販のミニ油圧ショベルに後付け搭載を可能とする自動停止装置を開発したそうです。
たとえばオペレーターの死角である後方部分にカメラを設置し、もし人を検知すればAI(人工知能)が自動停止するという仕組みになっています。
道路舗装工事の作業では、しゃがんだ低い姿勢になることもあれば、寝そべることもあります。そのような場合でも、高い精度で検知可能とすることが特徴です。
開発された装置の性能の高さとは?
この安全補助装置は「アイシンクBH」という名称で、油圧ショベルにAI搭載カメラを設置し、撮影画像を解析するというものです。
重機と人の距離をステレオカメラが測定し、一定範囲に入った時には制御がかかり操作を強制的に停止させます。
現場条件に応じて監視範囲の設定もできますし、カメラから最大10メートル離れている場所でも制御可能とされています。
危険の多い工事作業現場において、オペレーターが安全を確保しながら作業することをサポートしてくれる画期的な装置といえるでしょう。
レンタル重機にも後付けでき着脱も容易
そしてこのシステムは、市販やレンタルの重機にも後付け搭載できることがメリットです。
簡単な作業で30分あれば着脱できますので、レンタルしている重機でも気兼ねせず使うことができます。
大型機種であればステレオカメラの台数を増やせばよいですし、画像処理能力が高いため天候が悪い時や夜間でも安全に稼働させることが可能とされています。
今後は建設工事現場で活躍すること間違いなしの装置に
道路舗装工事などでミニ油圧ショベルが多く用いられていますが、建機メーカーから自動停止安全装置が搭載されたミニ油圧ショベルは販売されていないようです。
そして現場で使われるミニ油圧ショベルはレンタルであることも少なくないため、気軽に着脱できる自動停止システムがあれば安心して作業することができるでしょう。