建設現場で実施する施工管理のうち品質管理がより重要とされる理由とは?

建設業では、建物の原価や品質、安全管理など現場にとって欠かすことのできない業務として施工管理を適切に行うことが必要です。
ただ、具体的に何を管理すればよいのか、そもそも品質管理が重要といわれる理由は何なのでしょう。
そこで、施工管理とはどのような業務を行うのかご説明します。
施工管理で重要となる品質管理
施工管理で必要となる管理業務には、工程管理・原価管理・品質管理・安全管理があります。
そのため品質管理は管理業務のうちの1つということですが、それぞれ何を管理するのか確認しておきましょう。
工程管理
建築物を工期内に完成させるため、スケジュール全体を把握しながら作業の日程を調整していくための管理業務です。工程表作成から工事の進捗状況の確認など、日々のスケジュールを管理していきます。
原価管理
会社経営において利益を生むことは大切なことですが、その利益を確保するため工事費用の管理業務を行います。工事で使用する材料代や人件費など、原価を計算して予算を超えないよう管理していきます。
品質管理
作成された設計図や仕様書に記載された品質を満たす上で必要な管理業務です。品質評価の項目で、規定されている品質試験を実施し業務を進めていきます。
安全管理
建設現場ではいろいろな職人が作業することになるため、安全性を保つ環境整備のための管理業務も必要です。
注意喚起・安全点検・声かけなどを徹底して行い、事故を防止するようにしましょう。
品質管理はなぜ大切なのか
建築する建物には、十分な強度が備わっていなければなりませんし、機能性や外観・デザインなどの品質も重視されます。
それらの品質を保つためには、使用する資材や寸法、設置する位置など細かな指定を守ることが必要となるため、工事が設計図通りに進んでいるか管理していかなければならないのです。
品質管理では工程ごとに写真を撮影し、証拠を残すことが必要となります。材料の荷姿やコンクリートを打ち込む前の鉄筋、型枠で囲う前の配筋など、いろいろな状況を撮影しておきましょう。
設計図通りに作業が進み品質を満たしているか確認後、写真撮影をしてから次の工程に移ります。
写真撮影は主に若い作業員など、施工管理に就いたばかりのときに任すことが多いといえます。また、現場巡回で進捗を確認したり修正を指示したり、寸法を確認するといった作業も必要です。