
2016年に発生した「軽井沢スキーバス事故」は、現在でも痛ましい事故として記憶にある方も多いことでしょう。
観光バス事業の歴史で、史上最悪といえる大事故であり、多くの方が亡くなる大変痛ましい事故でした。
事故の背景にはバス運転手の過重労働が関係しているとされており、格安ツアーで採算を取ろうと少ない人員で運営したため、ドライバーは休息を十分にとることもできず事故が起きたと考えられます。
そのため、貨物を含む運送業や運輸業には、労働基準監督署の立ち入り検査が頻繁に行われるようになりました。
過重労働を防ぐため、運輸業では仕事を詰め込み無理な労働を強いることはできないルールとなっています。
まず拘束時間は、運輸業では1日13時間以内の拘束までと定めがあり、休憩時間も含んだ時間でカウントします。1か月の労働時間も293時間以内でなければ、摘発の対象です。
勤務間隔として、終業から始業までは8時間を空けることが必要となり、休日があったときには8時間と24時間を合わせ32時間休んでもらうことが必要となります。
連続して運転できる時間は、4時間以内におさめることが必要で、そもそも運転時間自体に、規制があり、2日平均9時間以内を必ず守りましょう。また、2週間で44時間以内であることも必要です。
労働基準監督署の立ち入り検査が入ったときには、具体的な証拠提出に基づく摘発が多くなっているようです。
具体的な証拠として挙げられるのは、
・賃金台帳
・出勤簿
・36協定(サブロク協定)
・就業規則
・ドライブレコーダー
などで、事業内容により求められる資料も他にありますが、これらの検査は事前連絡なしで行われます。
求められるのは直近3か月分なので、普段からしっかりと管理しておかなければ、違反とみなされ摘発されてしまいます。
問題が発覚したとき、労働基準監督署の職員から渡されるのが、是正勧告書と指導標です。
これらの書類を渡されたときには、それぞれの書類に従い報告書を作成・提出しなければなりません。
期日が設定されているため、忙しくても必ず完成させ提出することが必要ですが、万一間に合わないときには一報をいれておかなければ書類送検されてしまうことも考えられます。
そして違反の連絡は、陸運局にも伝わるため、営業停止となれば業務ができなくなり、大きな損失を発生させますので注意しましょう。