運送業や物流業で、たとえば倉庫から火災が発生する原因としては、以下のことが考えられます。
・電気機器からの発火
・作業中の発火
・タバコの吸い殻の不始末
・保管物からの自然発火
可燃物が密集して保管されている物流倉庫では、一度出火すると燃え広がりやすく、開口部も少ないため消火活動もしにくいといえます。
また、運送トラックでも、燃料やオイル漏れに起因する火災やバッテリーのショート、直射日光があたる車内にライターやペットボトルなどを置いていたための火災などが発生しています。
火災が発生したらすぐに119番に通報し、可能な範囲で初期消火に努めることが必要ではあるものの、予防策も大切です。
そこで、運送・物流業における火災予防策について、具体例やトラックの火災を防ぐ方法を紹介していきます。
物流業に火災を防ぐ対策として、主に以下のことが挙げられます。
・放火対策
・進入口の対策
・防火設備の整備
・避難訓練
それぞれ説明します。
不審者が侵入できないように、防犯カメラを設置し、監視をします。
倉庫周辺には、燃えやすいものを置かず、整理・清掃を徹底しましょう。
進入口に赤色灯の標識を掲示し、非常用の進入口であることを表示しましょう。
定期的に防火設備の点検を実施し、周囲の環境を整備します。
また、建物は法的に認定された耐火機能の外壁材を使用しましょう。
火災が発生した場合を想定し、すべての従業員が避難できるように避難訓練を実施しましょう。
運送トラックの火災を防ぐためには、車内に火災の原因となるものは持ち込まないようにしてください。
たとえばライター・スプレー缶・マッチ・ペットボトル・油脂・ガスなどの燃料類は、降車する際に必ず持ち出します。
また、定期点検や日常点検は必ず行い、エンジンオイルはメーカー推奨の交換時期や走行距離で交換してください。
搭載パーツは正常に機能しているか確認し、電源が必要なカーナビゲーションやオーディオ機器、ドライブレコーダーなどの機器がショートすることなく正しく取り付けられているか確認しましょう。
運送トラックが発火するケースは、エンジンルーム内への雑巾代わりのタオルの置き忘れや、枯草の多い場所で車両故障などです。
バッテリー周辺での工具使用によるショートで火花が発生することや、タバコの火なども引火爆発原因となるため、充電するときは換気のよい場所で行いましょう。