税関とは、国境・空港・港湾などに設置されている官庁であり、輸入または輸出する品物に関わる事務を取り扱います。
日本の国税収入の1割程度を占める関税や消費税を徴収する官庁であり、財務省の地方支分部局に分類されます。
函館・東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・門司・長崎・沖縄の9つの地域に設置されていますが、主に国境を通過する人・貨物・船舶・航空機に関する事務と取り締まりを行う国家機関です。
そこで、税関について、輸入出における役割や運送との関係をわかりやすく解説します。
「税関」とは、税金の徴収と関所である手続に関する業務を行う国の行政機関です。
国境・港・空港など、人や物が国を越えて出入りする場所に設置されており、外国から日本へ持ち込む品物や輸出する品物について、約束が守られるための監視や確認を行います。
貨物・携帯品・船・航空機の取締や、関税を取り立てるための場所といえます。
また、持ち込みや持ち込みが禁止されているものの没収や、密輸などの取り締まりなども行います。
税関の役割は、以下の3つです。
・違法な物品や制限されている物品が国外に持ち出されないように監視する
・違法な物品や制限されている物品を国内に持ち込まないように監視する
・関税や消費税などの租税を正しく徴収する
・貿易の秩序維持と健全な発展を図る
そのため税関では、以下の業務を行います。
・輸出入貨物・船舶・航空機・旅客の携帯品などを取り締まること
・関税や消費税などを賦課・徴収すること
・保税地域に関する業務を行うこと
・外国為替・外国貿易法・輸出入取引法による輸出入貨物を取り締まること
・通関業を許可したり監督したりすること
・貿易統計を作成すること
なお、税関の職員は国家公務員であり、人事院主催の国家公務員一般職試験に受かった上での入職となります。
税関と運送には、以下の4つの関係があるといえます。
・保税運送…税関長から承認を得て保税地域間で外国貨物をそのまま運送する
・輸入通関…商品が日本に到着後に受取人に通知が届き、通知を受けて輸入通関手続を行う
・税関の検査…輸入または輸出する品物の検査や書類の確認を行う
・税関の没収…税関法に基づき税関当局が没収対象と判断した品物について差し押さえる(偽造品・国内で禁止または違法とされている商品・虚偽の申告など)