介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護業界は今後どのような市場規模へと変化していく?

2020.02.18
分類:経営

日本は高齢化が進み、介護業界へのニーズは高まっているといわれていますが、特に2025年には人口の20%弱が75歳以上の後期高齢者となると予測されるなど、今後、市場規模はどのように変化していくのか気になるところです。

実際、2000年から2017年までの17年間に、公的介護保険の被保険者は1.5倍以上へと増加している状況であり、介護や支援を必要と認定された人の数も約2.9倍増えている状態です。

増える高齢者で介護業界へのニーズはうなぎ昇り?

日本の総人口を高齢者が占める割合は上昇し続ける一方ですが、65歳以上の方が占める割合を示す高齢化率は2025年には30%を超えることが予想されています。

3人に1人は高齢者となる状態を示しており、2050年には65歳以上の高齢者1人を1.3人の生産年齢の方たちが支えなければいけなくなってしまうのです。

日本の人口は減少傾向にあるのに、高齢者の人口は増えている状況であり、介護サービスの需要は今後も高まる見通しです。

ただ、介護サービスを提供する介護事業で働く人は不足している状態で、まさに売り手市場といわれる状況が続いています。

 

問題は人員不足

人員不足は介護業界だけの問題ではありませんが、特に介護職はきつい・汚い・危険という3Kのレッテルを貼られていることもあり、人が集まりにくくなっています。

労働環境は苛酷であるのに対し、賃金が労働に見合っていないことが多いので、人気を獲得できないまま深刻な人員不足の状態が続いているのです。

さらに介護業界の評判を落とす事故や事件がメディアで報道されることが相次いだことなので、より介護業界で働くことに不安を感じる方を増やす結果となっています。

 

今後はAIやロボットの活用で職員のスタッフも軽減される?

問題とされる部分はいろいろありますが、介護保険制度は23年に1度のペースで見直しが行われています。

さらにAIIoTなどを導入し、介護現場での利用者に対する支援を効率化させ、在宅でのケアに安心感をもたらすことを可能とするといった取り組みも進んでいるので、今後は3Kのイメージが払しょくされていくことも期待されるでしょう。

介護現場でロボットを活用することにより、介護職員の負担を軽減させることができるようになれば、人員不足により一人の職員が行う作業量を抑えることに繋がり人も集まりやすくなるかもしれません。

介護予防の分野も増えたことで新しいサービスや資格も生まれています。そのため、キャリアアップや資格取得に向け職員のモチベーションを上げることも可能となるでしょう。