介護現場で長年経験を積んでいる方が介護事業者として介護事業を始めようという場合でも、経営者としての経験がなければ特に開業資金面の調達などに悩むことになります。
これから介護事業を始めるときには、民間の銀行などから融資を受けるのではなく、政府系金融機関である日本政策金融公庫に相談したほうがスムーズといえるでしょう。
そこで、介護事業をスタートする方が相談しやすい日本政策金融公庫の特徴や、利用できる融資制度について紹介していきます。
日本政策金融公庫とは、政府が出資・運営する政府系金融機関の1つですが、創業者向けの特別貸付なども行っています。
創業者向けの創業融資では、無担保・無保証人で資金を借り入れることができ、担保の提供ができるのなら担保付き開業資金制度などを活用すると金利をより安く融資を受けることができます。
日本政策金融公庫とは、国民生活金融公庫・農林漁業金融公庫・中小企業金融公庫を前身とした政策軽金融機関ですが、資金調達しにくい中小企業や小規模事業者などに融資提供や信用保険などの支援を行っています。
セーフティネット機能を果たすことや、新事業の創出や事業再生に事業承継、海外展開など様々なニーズに適切に対応し、日本経済が成長・発展することへの貢献を図る役割を担っているといえるでしょう。
日本政策金融公庫の制度の1つである新創業融資制度なら、無担保・無保証人で資金を借りることができます。
融資を受けたくても担保に差し入れる資産がないときや、保証人もつけられないという場合には検討したほうがよいでしょう。
指定申請で開業するまでの開業準備期間を利用することで、時間の効率化につながります。
毎年4月の新年度に条件が変更されることも少なくありませんが、その他事情で他の時期に条件変更されることもあるため、事前に満たさなければならない要件を確認しておくようにしましょう。
担保や保証人をつけることが可能という場合には、無担保・無保証人で融資審査を通すよりも、より審査に通りやすくなります。
また、金利も無担保・無保証人で資金を借りるより有利な条件となるでしょう。
ただし創業者の担保付き創業融資は、通常、新規開業資金制度の利用ですので、それ以外の場合は別の制度を検討するようにしてください。