介護を必要とする方が有料老人ホームなどの介護施設へ入所することを検討する場合、どのような施設か知るために事前に見学を行うこととなります。
老人ホームの質や特色はいろいろなので、経営の問題は人手不足などで入所後の生活に不安を抱えることになってはいけないと、介護サービスの質の高さを事前の見学で確認されることが一般的です。
その見学ですが、ランチタイムなど忙しい時間こそどのような対応がされているのか確認されるケースもあるようです。
重度の認知症の場合には認知症の知識やケアが得意な施設を選ぶべきですし、身体機能の維持を望むならリハビリケアに強い施設を選ぶことになるでしょう。また、終の棲家として入所を検討しているのなら、看取りの有無を確認しておくなどニーズに合うかをまず確認されることとなります。
その中で有料老人ホームを選ぶケースとは、ある程度身の回りのことは自分ででき、自由な生活を送ることを除くという場合でしょう。
そして将来介護が必要となったとき、住み替えなければならないのか、部屋を移動することが必要になるのかといったことも踏まえて検討することになりますが、施設の強みや特徴などによりどこまで対応可能になるかは異なります。
希望する介護施設のタイプが決まれば、実際に介護施設に足を運び見学してどのような雰囲気か、提供されているサービスなどを確認することとなります。
介護施設の雰囲気だけでなく、スタッフの接遇や態度、そして施設の内観や設備など、現場を見て確認してみなければわからないことはいろいろだからです。
そしてランチタイムなど介護施設の忙しい時間帯の見学を希望する方もいます。
ランチタイムでどのように食事介助が行われているのか確認することは、介護施設の介護レベルなどをチェックする上で絶好のチャンスとも考えられるからでしょう。
入所者の尊厳を守り、一人ひとりの生活を大切にしている介護施設なら、車いすから食事用のいすへの移乗、陶磁器の食器の利用など、細かいところまで配慮がなされているはずなので、これらをチェックされると理解しておくべきです。
入所者の方への接し方や、見学に訪れた方へのあいさつや言葉遣いなど、様々なことを確認されることになると理解しておいてください。
さらに実際に介護施設で生活している入所者の表情などもチェックされます。もし表情が曇っていたり、施設全体の雰囲気がどこか暗かったり、そのような介護施設は居心地が悪いのだと判断されてしまうことになります。
さらに認知症の方が多く、他の入所者との介護のレベルが見学に訪れた方と合っていないと判断されれば、入所した後につらい思いをすることになってしまいますので、施設入所者が一斉にそろうランチタイムの見学でそれらも確認されることとなるでしょう。