介護施設では、利用者の食事や入浴など様々な場面で水を使うことになるため、水道代などが高くなることが少なくありません。
人件費の次に公共料金は大きく割合を占める固定費といえ、特に水道代は負担が重くなりがちです。
そこで、介護施設の水道代を削減する方法や、経費の多くを占める公共料金見直しのコツについて紹介していきます。
介護施設の水道代を節約する方法として、「節水コマ」を使用する方法があります。
水は、水道の蛇口にある「コマ」という部品の周囲を通って流れる仕組みとなっていますが、「コマ」の形状を変えて流れる量を物理的に少なく抑えるのが「節水コマ」です。
節水コマは取り入れるメーカーや器具により異なるものの、30~90%ほどの節水効果が期待できます。
また、器具を付け替えるだけであるため、簡単に導入できるというメリットもありますが、付け替えれば効果がある場所と効果が見込めない場所があることは留意しておきましょう。
たとえば浴槽の蛇口に節水コマを設置した場合、流量が少なくなるためお湯を貯めるまで時間がかかります。
結果的に同量の水量を溜めるのであれば、時間だけがかかりお湯の温度が下がると、今度はガス代がかかってしまうことになるでしょう。
ただ、同じ浴室でもシャワーや、キッチン・洗面所などであれば無駄に水が流れなくなるため、節水効果が期待できます。
介護施設の水道代を節約する方法として、そもそも水道料金の契約を見直しましょう。
水道の契約は使えば使うだけ単価が高くなるのではなく、見直せば大幅な水道料金を削減できます。
介護施設の水道契約においては施設名義での契約となるため、介護施設で使用した水道は一つの契約としてみなされることとなり、浴室・キッチン・利用者の居室などすべての使用が施設使用とみなされます。
月単位で見ると、施設全体でかなりの水量を使用するため、高い単価が適用されてしまいます。
しかし入居型の介護施設では、利用者それぞれが居室と共有スペースで水を使用し、利用者のために使われます。
そのため利用者それぞれが水道契約を単独で結ぶことにより、居室単位ではそれほど多くの水道を使うことにもならず、施設側の負担も軽減できるでしょう。
水道契約を見直し水道代を削減する方法とは、居室数に応じて契約を結び、1つの契約あたりの単価を大幅削減することといえます。