介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

福祉事業者の基礎知識|介護事業を開業するときに必要な資金や調達方法を解説

2024.03.11
分類:経営

介護事業を開業するときには、初期費用だけでなく運営費用も必要です。

 高齢化が進む日本では、介護ビジネスに対する需要も拡大しているため、安定収入を得るために介護事業へ参入する事業者も増えつつあります。

 しかし資金が底をついてしまうと、せっかく開業しても経営を断念することになってしまうでしょう。

 そこで、介護事業を開業するときに必要な資金や、その調達方法について紹介していきます。

介護事業の開業でかかる費用

 介護事業を開業するときには、開業資金以外にも運営する上でかかる費用もあります。

 開業の形は様々といえるものの、たとえばデイサービスを運営する場合にかかるのは主に次の2つです。

 初期費用

運営費用

 

それぞれの費用について説明していきます。

  

初期費用

たとえばデイサービスを運営するときには、30坪程度であれば1千万円程度の初期費用を予算として見込んでおくとよいでしょう。

物件200万円

内装工事500万円

設備導入200万円

送迎用車両80万円

広告宣伝費50万円

などがおおよその目安です。

立地・規模・営業形態などでかかる費用は変わります。

さらにフランチャイズで開業する場合には、加盟金・保証金・研修費などを本部に支払うことが必要になる場合もあるため、別途準備が必要です。

 

運営費用

介護施設の運営においては、デイサービスに限らず初期費用以外に運営費用が必要です。

運営費用としては、デイサービスの場合でも人件費や水道光熱費などの経費で月300万円程度はかかるでしょう。

仮に通所型や入所型の施設を運営するのであれば、月あたりの売上の67割を人件費に充てることになります。

さらにフランチャイズ契約の場合には、本部にロイヤリティを支払うことも必要となるため、事前の確認が必要です。

 

介護事業の開業資金の調達方法

 介護事業を開業する際にかかる費用を支払うだけのまとまったお金が手元にあればよいですが、そうではない場合には何らかの方法で資金調達する必要があります。

 多くの場合、銀行から融資を受けて準備することになるでしょう。

 民間銀行や日本政策金融公庫、自治体の融資制度など主な借入れの方法といえますが、日本政策金融公庫の創業支援制度などは比較的利用しやすいといえます。

 創業支援制度のうち、新創業融資制度では創業資金の10分の1以上の自己資金で、無担保・無保証人による融資が可能とされています。

 低金利での借入れが可能となるため、相談してみるとよいでしょう。