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介護施設に関連する団体に多い「公益社団法人」とは?

2020.03.24
分類:経営

日本介護福祉士会や介護労働安定センター、日本介護福祉士養成施設協会、全国優良老人ホーム協会など、介護施設に関連しそうな協会などはいずれも「公益社団法人」です。

公益社団法人という言葉は、耳にしたことはあっても実際にどのような団体なのか説明できる方はそれほど多くないかもしれません。

そこで、公益社団法人とはどのような団体なのかその内容をご説明します。

公益社団法人とは?

公益社団法人とは、平成2012月に施行された「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」に基づき設立される法人です。

公衆の日常生活において欠かすことができない公益事業をメインとして活動している法人であり、営利を目的としていないことが特徴といえます。

公益社団法人を設立するには?

公益社団法人を設立する場合、従来の社団法人から移行、または一般社団法人を設立後に国や都道府県などに公益認定申請を行い受理してもらうことが必要です。行政庁に公益認定申請を行い、認定基準に合った法人か、公益社団法人としてふさわしいかによって認定の可否が決まります。

誰でも簡単に設立可能というわけにはいかず、複雑な手続きが必要になると認識しておきましょう。

また、公益社団法人を設立できる公益事業は、法律に定めのある23種類の事業だけですが、この中に「障がい者もしくは生活困窮者または事故・災害もしくは犯罪による被害者の支援を目的とする事業」「高齢者の福祉の増進を目的とする事業」とありますので、介護施設に関連する事業が公益社団法人であることが多いのも納得できることでしょう。

 

公益社団法人として事業を営むメリット

公益社団法人として事業を営むためには、とても厳しい条件を整備させ認めなければなりません。しかし認められることで法人の名称に「公益社団法人」という文字を使用できるようになり、社会的にも公益性の高さから信頼度を得ることが可能となります。

さらに公益性が認められることにより、寄付者にも税制上の優遇措置が設けられるなど、寄付を集めやすくなるといったメリットもあります。

さらに公益を目的とした事業とされることで、収益を上げたとしても法人税が必ずかかるわけではないといった部分でもメリットです。

ただ、簡単に設立できる法人形態ではありませんので、複雑な手続きや審査などを経ることが必要であると認識しておく必要があります。