介護施設など、介護業界で長年問題となっている人手不足。どのように不足する人材を集めるのか、とても深刻な問題となっている状況です。
日本は医療も進歩し福祉サービスも充実している状態ですが、それにより従事者の負担ばかりが大きくなっている状況といえるでしょう。
このような問題を解決するために、介護業務を支援するロボットが開発され、介護施設など福祉サービス提供の分野でも検討されてきています。
本当に近い未来には、介護業界をロボットが支える時代となるのでしょうか。
国が力を入れているのが介護スタッフの労力や負担を軽減するための介護ロボットであり、介護現場で行う必要のある様々な業務のうち、ロボットでも可能な部分を任せることで介護スタッフの負担を軽くするというものです。
まず「移乗支援」は介護職員のパワーアシストを行う機器のことで、操作者が物体を移動させようとするときに操作の力に基づき駆動力を発生させて、操作者の負担を軽減する技術です。
介護を必要とする方が体勢を変えるときなどに便利で、人の身体を持ち上げ際などに役立つでしょう。
他にも「移動支援」「排泄支援」「入浴支援」などがあり、いずれも日常の生活行動をサポートします。
移動支援は自立歩行や荷物運搬などの補助、排泄支援は排泄物を室外へ自動で流し、排泄のタイミングを予測するといったことを行います。
入浴支援も浴槽に入るときの動作をサポートするなど、日常介助にロボットを使用できれば介護スタッフの労力や負担はかなり軽減されることになるはずです。
そして「見守り支援」では、センサーや通信機器による利用者の行動を見守り、仮に転倒などがあれば自動検知により介護者に通報する機能などが備わっていることもあります。
約8割の利用者がロボットのほうが気を使わないという理由などによって、介護ロボットに対しての肯定的な意見を持っているようです。
国も介護ロボットの普及を促進していることから、ロボットが介護業界を支える未来はすぐそこまで来ているといえるでしょう。
2035年時点で介護スタッフは約69万人不足することが予測されていますので、介護ロボットが介護施設などに普及されることにより、その人手不足を補うことが可能となります。