介護事業を開業する際には、満たさなければならない人員基準などもあることに注意が必要です。
人材の採用の前に人員基準を確認し、計画的に採用できる募集活動が必要となります。
しかし実際には、介護業界は人員不足であることや、雇用してもすぐに辞めてしまうため定着率も低めです。
それでも介護事業を成功させるために優秀な人材の採用は欠かせないといえるため、開業に向けて行う人材採用の流れや、満たさなければならない基準について紹介していきます。
介護スタッフを採用する流れは、介護事業所によって異なります。
規模の小さな事業所の場合には、スタッフ募集から内定まで一貫して行うこともめずらしくありません。
最近では人材派遣会社や人材紹介会社などに依頼するケースも増えつつあるものの、おおよその流れは次の3つです。
①募集
②面接
③採用通知
それぞれ簡単に説明していきます。
インターネットのホームページ・SNS・求人雑誌・折り込みチラシなど、求めるスタッフの年齢・キャリアなどを記載のもとで、募集をかけます。
応募があった後は、複数人で面接を行いますが、事前に面接シートなどを作成しておきましょう。
履歴書の内容や面接で適切な人材がみつかった場合、採用者に内定の通知を出しましょう。
同意を得た上で、初回の勤務日を決定します。
デイサービスの開業においては、決められた人員基準を満たすスタッフ人数を配置することが必要です。
利用者数が10人以下の小規模または10人以上の規模のどちらの場合でも、デイサービス管理者は必ず、1名以上常勤で配置することが必要となります。
管理者は兼務できる職種もありますが、管轄する行政機関によって、管理者として従事する時間と兼務職種として従事する時間を明確に区分する指導が入ることもあります。
管理者として兼務できるのは以下のとおりです。
・生活相談員
・機能訓練指導員
・看護職員
・介護福祉士
社会福祉士や介護福祉士は国家資格を取得しなければなれません。
ケアマネジャーについても、保健・医療・福祉の国家資格を所有し、それらの分野で5年以上の実務経験と、ケアマネジャー試験(介護支援専門員実務研修受講試験)に合格することが必要など難易度は高めです。
しかし介護ヘルパーは、介護事業所で働きながら、研修制度を利用して資格取得できます。
未経験者でも資格取得を目指し、いずれは介護福祉士など介護のプロとして働きたいという人材を獲得するためにも、事業所内で資格取得をサポートする制度の導入など検討しましょう。