福祉に携わる資格には、社会福祉士と介護福祉士があります。
どちらも福祉の仕事をする資格という認識はあっても、具体的な仕事内容や違いなどよく分からない方も少なくありません。
そこで、社会福祉士と介護福祉士の違いについて、それぞれの仕事内容・対象者・資格取得の難易度を紹介していきます。
社会福祉士の支援対象者は、社会福祉を必要とするすべての方です。
介護施設へ入居検討している高齢者や、経済的に困窮しているシングルマザー、支援学校への入学したい障害を抱えた子など支援対象者はいろいろといえます。
高齢者や障害者だけでなく、子どもや生活困窮者など幅広い方を支援するため、社会福祉士として働くには専門的な知識が必要です。
介護福祉士の支援対象者は、介護を必要する方です。
身体的な介護を必要とする高齢者や、認知症の高齢者、要介護認定を受けた高齢者などが介護福祉士の支援対象者となります。
支援対象者にどのようなサポートが必要なのか判断した上でケアを行うため、介護を必要とする方それぞれの介護度に合ったケアができる技術と専門的知識が必要です。
社会福祉士と介護福祉士の違いは、仕事内容です。
まず社会福祉士は、生活を送る上で支援を必要とする方から相談を受けて、抱える問題を解決するための助言・指導・支援やサービスの紹介などの相談援助業務を担当します。
これに対し介護福祉士は、介護を必要とする方に対し、食事・入浴・排せつなどのケアを直接担当することになります。
社会福祉士資格と介護福祉士資格は、どちらも国家資格です。
社会福祉士資格を取得するためには、「公益財団法人社会福祉振興・試験センター」が実施している社会福祉士国家試験に合格することが必要になります。
介護福祉士資格を取得する場合も、「公益財団法人社会福祉振興・試験センター」が実施している介護福祉士国家試験に合格しなければなりません。
社会福祉士の平均合格率は30%であるのに対し、介護福祉士資格は約70%と難易度はやや低めです。
社会福祉士と介護福祉士の両方の資格を取得すれば、ダブルライセンスを獲得し、より幅広く福祉・介護分野で仕事をすることができます。
キャリアアップにつながるため検討したいところですが、先に介護福祉士を取得しておくと、社会福祉士資格の相談援助実習時間が240時間から60時間まで短縮されます。