近年では、介護サービスを提供する有料老人ホームの数は増加傾向にあるといわれており、激化する競争で他の施設との差別化を図るところも少なくありません。
サービスの手厚さや食事へのこだわり、設備やレクリエーションの充実さなど特徴とする部分はいろいろですが、内容が充実すればするほど、利用者が負担する費用も高くなることが多いようです。
特に立地条件がよく、設備や環境が整っている老人ホームほど、費用は高額に設定されていることが多いですが、毎月発生する利用料金に含まれる費用の内訳をご説明します。
有料老人ホームなどのパンフレットには、毎月どのくらいの費用が発生するのか記載されていることがほとんどですが、介護にかかる費用は介護保険料の自己負担分として記載されています。
介護レベルによって費用も差がでてきますし、所得により自己負担する金額も1割の場合もあれば3割ということもあります。
介護サービスの料金はこのように利用者によって異なるため、月額利用料金には含まず表示していることがほとんどといえるでしょう。
他にも、住まいとして提供する上での家賃や管理費、そして食事代、さらに水道光熱費や、レクリエーション参加にかかる有償のサービス料金などが発生します。
家賃や管理費については、老人ホームが立地のよい場所にある場合や、部屋の広さ、設備が充実しているかによっても異なりますし、食事代もすべて手作りである場合やイベント食などが充実しているなど、内容によって施設ごとに違いがあります。
他にも共有スペースの維持管理にかかる費用なども関係しますし、施設の敷地が運営会社所有のものか、借地なのかによっても家賃は違ってくるでしょう。
部屋で使った水道光熱費は管理費に含まれていることもあるようですが、使用した分を実費で請求されることが多いようです。
また、利用者によって部屋の掃除、買い物を代行してもらうといった家事支援サービスを使う場合もあるので、利用すれば別途、費用が発生する形となるでしょう。
他にも入所者との旅行や外食などのレクリエーションに参加した場合、その費用が別途発生します。
有料老人ホームでは、毎月どのくらいの費用を利用者に負担してもらうことになるのか、その金額をパンフレットに記載していることが多いですが、詳しい内訳まで書かれていないこともあります。
競合との差別化を考えるとき、サービスを充実させたいのか、利用料金を安く抑えるのかなどそれぞれですが、料金に不満を感じさせないような質の高いサービスを提供していけるよう検討しましょう。