介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護施設向けに開発が進んでいるのは請求業務だけでなく記録と連携されるシステム

2020.05.17
分類:経営

介護保険が開始されてから、これまでの介護業務をシステム化するという取り組みとしては、請求業務を対象としたものがほとんどでした。

実績の管理から国保・利用者への請求業務など、お金の計算や請求が必要なシステムがもっともよいと考えられ、多くの介護ソフトメーカーで取り入れられてきたのです。

そのため業務記録や申し送り表などケア記録に対するシステムはオプションとしての扱いであり、介護システム開発などでも特に重要視されていませんでした。

しかし、最近では記録を中心とする介護システムにも注目が集まっているようです。

多岐に渡る介護スタッフの業務管理に便利

介護スタッフが行う業務は、利用者の情報を管理すること、日々の業務を日誌として申し送り表を作成するなど日常記録管理、他にも利用者の栄養ケアやリハビリにおけるケアプランの管理、スケジュール管理など多岐に渡ります。

これらの記録が正確であってはじめて請求システムも機能するといえますので、いくら請求システムが優れていても日々の管理記録を適切に行わなければ意味がありません。

そこで近年、開発が進み注目されているのが請求以外の介護業務をシステム化することです。

 

起こりがちなミスを防ぐことができる

請求以外の介護業務をシステム化することによって、ケア記録などを作成するときにかかる時間が業務効率化により短縮されます。

そして記録と請求を連携させることによって、現場と事務の無駄なチェック作業を削減させることにつながるので業務を効率化させることができるでしょう。

月次の請求データを手書きで作成すれば、提供するサービスの記録とは別で請求用の伝票への記入が必要です。二重に記録してしまったり転記を間違ってしまったりといったミスの発生も懸念されるでしょう。

その状況で作成され、現場から提出された実施伝票を元にしながら請求データに入力することになります。ここでも入力ミスが発生しないとも限りません。

しかし記録と請求を連携させたシステムを導入することにより、現場のスケジュールや記録から実績に合った請求データを自動的に作成することができます。

効率化はもちろんのこと、ミスをなくし時間短縮にもつながりますし、入金管理や収支状況も簡単に確認することが可能となるでしょう。

 

ケアプラン作成とも連動させれば一括管理が可能

さらにシステムを活用してケアプランを作成することが可能となれば、記録と一体的に管理が可能となります。

正確にモニタリングすることやアセスメントが実現可能となるので、利用者の状態を確認しケアプランに沿いながら適切なサービス提供を実現できます。

利用者の基本情報、日々の記録など、帳票から必要な情報を抽出し転記されれば、再度入力する手間も省けるので一括管理できるというメリットもあるでしょう。