介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護等体験は何のために必要?福祉のしごとの大切さへの理解を深めるきっかけとして

2019.11.10
分類:経営

法律では、教員免許を取得しようとする方に介護等体験を義務付けています。

教員が社会連帯の理念や個人の尊厳に関して認識を深めることは重要とされます。そこで、教員資質を向上すること、そして学校教育を充実させるという観点で、小学校・中学校の教諭の普通免許状を取得することを希望する場合には、社会福祉施設などで障がい者や高齢者に対する介護や介助、交流などを体験することが必要とされているのです。

ただ、教員免許を取得しようとする学生などの多くは、介護等体験で初めて社会福祉施設に足を運ぶということが多いのが現状です。

そのため、介護等体験で学生などを受け入れる施設は、社会福祉の仕組みをしっかり理解してもらい、福祉の仕事の本当の魅力や大切さなどを知ってもらうチャンスと考えておきましょう。

介護等体験が行われる日数と場所

介護等体験は特別支援学校で2日間、社会福祉施設で5日間の合計7日間という日程で行われることが多いようです。

場所は特別支援学校や社会福祉施設ですが、特別支援学校とは知的障害・肢体不自由・視覚障害・聴覚障害などを主とする学校のことです。

社会福祉施設は高齢者を対象とする特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどで、他にも障がいのある方を対象とした知的障害者更生施設や身体障害者更生訓練センター、乳幼児を対象とする乳児院、子どもを対象とする児童養護施設なども含まれます。

 

介護等体験の体験内容

介護等体験で行われる体験内容は、たとえば特別支援学校でれば授業参観、児童生徒との交流、学校行事参加、教師補助、登下校の指導補助などが挙げられます。

社会福祉施設などでは、スタッフが行う食事や入浴、排泄、整容などの介助補助、レクリエーションや行事の補助などです。

 

介護等体験で何を学んでもらう?

介護等体験は、介護などが行われている施設で実際にどのようなことが行われているか体験し、生き方や生活の送り方に気づくことや、人と関わり支援することで何を大切にするべきかを学ぶことができます。

施設の利用者やスタッフとの交流、そして学生同士が意見交換を行うことにより、義務教育を担う人材として何が必要か、社会観や人生観などにおいて視野を広げ、人として成長するきっかけにもなるはずです。

福祉を願う心を育むことができ、福祉を実現する制度や取り組みの大切さを認識してもらえるよう、もし受け入れることになれば学生を丁寧にサポートすることを心掛けましょう。