介護の仕事といえば、激務なのに低賃金というマイナスイメージを抱いている方が多いようですが、実際に介護職の給与基準はどのくらいなのでしょう。
今後も介護需要はさらに伸びていくと考えられますが、介護職の平均年収について、性別・年齢・地域によりどのような違いがあるのか紹介していきます。
介護職の平均月収を見ると約24万円であり、平均賞与は約52万円となっています。
これを年収に換算すれば約340万円になりますが、すべての産業の平均年収と比べると決して高い給与水準とはいえません。
介護現場の仕事はハードなのに給与水準が低いままで、人材が集まるとは考えられず、国も介護従事者を増やす施策として処遇改善に努めています。
給与水準もだんだんと改善されることが期待されますところといえるでしょう。
介護職の給料水準は性別による違いもあります。
まず女性介護職の場合の年収は約326万円ですが、男性介護職の年収は約364万円で、女性よりも男性のほうが高めです。
これは、男性のほうが正社員で働いていることが多いことや、家族手当や住宅手当などが支給されていることが関係していると考えられます。
年齢ごとに介護職の年収を見たときにも給与水準は異なります。
男性と女性、どちらも40~44歳の年収がもっとも高く、最高年収は男性職員の約383万円となっています。
これはすべての産業の平均と比べても低い給与水準です。
女性の介護職員の場合、最高年収は約328万円で、男性と比べると給与の伸びが緩やかになっていますが、60歳以降になると男女の平均年収は逆転しています。
介護職の給与は年代による違いがありますが、実は地域や勤務先によっても違いがあります。
東京・神奈川・埼玉など首都圏や近畿地方の場合は平均年収が高く、九州・東北地方などの平均年収は低めです。
東京都は47都道府県で平均年収が400万円を唯一超えていますが、それでもすべての産業の平均値と比べればまだまだ低い給与水準となっています。
給与水準を高め、年収をアップさせるのなら資格を取得することが必要です。
主任・ユニット長・サービス提供責任者などの役職を目指すことや、相談員・ケアマネージャーとして働くことを目指すとよいでしょう。
介護職の給与水準は他産業より高いとはいえませんが、勤務先や働き方を変えることで年収を増やすことはできるはずです。