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介護業界の求人採用の動向|必要な人材を確保するために必要なこと

2022.07.04
分類:総務

日本では超高齢社会が進んでおり、介護の需要は年々高まっているといえますが、介護業界の求人採用も有効求人倍率4倍を超える高水準です。

介護施設にとっては、必要な介護人材をどのように採用するべきか悩むところでしょうが、必要な人材を確保するために何が必要なのか解説していきます。

介護業界の求人採用が進まない2つの理由

介護業界の人材不足が深刻化している要因として、求人採用が進まないという問題が挙げられます。

求人を出しても採用が進まないと感じている介護事業所は9割近くであり、同業他社との人材獲得競争が激しいことや、労働要件などに魅力がないことなどが理由とされています。

また、介護業界の離職率も高めであり、介護職員の67人に1人は職場から離れている状況です。

介護業界の離職率が高く、求人採用が進まない理由として、他にも次の2つが挙げられます。

人間関係が複雑で難しい

介護施設では、すでにスタッフとして働いている先輩職員や、同僚とうまくコミュニケーションを取ることも必要です。

ただ、忙しい現場で先輩職員や同僚とゆっくり話す時間もなく、利用者とのコミュニケーションも求められるため、人間関係を理由に離職してしまう方や入職を希望しない方も少なくありません。

ネガティブなイメージが強い

介護業界は体力的・精神的な負担が大きい仕事や業務が多いのに、給与面など待遇は悪いといったイメージが強いため、現場を離れてしまう方や入職を希望しない方が増えています。

 

必要な人材を獲得するためのポイント

介護事業所が現場で必要な人材を探すときには、たとえば介護職経験者や介護福祉士など有資格者を重視した採用活動を進めてしまいがちです。

新卒採用などでも介護知識のある福祉系学部の学生や、育成しやすい若手人材などの採用を強化してしまうでしょう。

しかし、経験者・有資格者・新卒者は、どの企業や業界にとっても魅力の高い人材といえるため、競合があえて目を向けない人材にも注目してみることが必要です。

たとえば資格を保有していない方や未経験者などは、即戦力として現場で活躍してもらうまで、一定の教育なども必要となるためコスト面で不安を感じることもあるでしょう。

しかし初期段階の教育コストは、国の「キャリア形成促進助成金」や「キャリアアップ助成金」など、支援制度を活用することもできますので、積極的に採用することも検討すれば現場の人手不足を解消しやすくなります。