身体的なサポートをする仕事には、「介護」と「看護」が挙げられますが、この2つの違いを明確に説明できない方もいることでしょう。
そこで、介護と看護は何が違うのか、2つの異なる部分について簡単に解説していきます。
介護で行うことは、日常生活を安全・快適に営むためのサポートです。
介護福祉士などの資格を取得した福祉担当者がケアを行うのに対し、看護はケガや病気などで治療を必要とする方の療養をサポートします。
担当するのは看護師や保健師など医療専門資格の保有者です。
そのため介護と看護の違いは、主に次の4つといえるでしょう。
・目的
・職種
・業務
・資格
それぞれの違いについて説明していきます。
介護と看護の違いとして、ケアの目的が挙げられます。
介護の場合、利用者が安全・快適な生活を送るためのサポートであり、対象となるのは高齢者や身体に障がいがある方などです。
これに対し看護の場合、患者の心身状態を回復・治癒させることを目的とし、対象となるのは高齢者や身体に障がいがある方以外にも、すべての年代の方を含みます。
また、看護の場合には治癒を目的としたケア以外に、予防のための指導も行います。
介護と看護の違いとして、職種が挙げられます。
介護は福祉職という職種で、介護福祉士・ケアマネージャー・介護職員初任者研修・実務者研修修了者などを含みます。
その一方、看護は医療職という職種となり、医者・看護師・准看護師・理学療法士などが含まれます。
介護と看護の違いとして、業務が挙げられます。
介護は利用者に対する身体介助や生活援助などを業務としますが、利用者の心身状態に合わせてケアの内容も変わります。
その一方、看護の場合は、患者の状態にあった治療・予防・服薬管理・点滴・診察補助などが業務です。
また、看護は一部の医療行為ができることも介護との違いといえます。
介護と看護の違いには資格が挙げられます。
介護の資格として、介護職員初任者研修・実務者研修・介護福祉士が挙げられますが、このうち介護福祉士は国家資格です。
ただ、介護職員初任者研修と実務者研修は民間資格であり、介護未経験者やまだ資格がない方でも取得を目指すことができます。
その一方、看護の資格は国家資格である正看護師と、都道府県知事の免許である准看護師が挙げられ、看護師として働くには必ず資格が必要になります。