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介護事業者に求められる現場スタッフに対する安全衛生教育とは

2023.06.27
分類:総務

介護現場で働く介護スタッフのうち、まだ現場での業務に慣れていないことを理由として労働災害に遭うケースもめずらしくありません。

厚生労働省の過去のデータを見ても、社会福祉施設で働いた経験期間ごとに労働災害が発生している状況を見ると、全体の4割以上が経験年数3年未満となっています。

特に多く見られる労働災害は動作の反動・無理な動作、そして転倒です。 

介護スタッフが腰痛になってしまったりケガを負ったり、利用者の生命も脅かす事故につながる可能性もあるため十分な注意が必要ですが、それに加えて安全衛生教育も実施することが大切といえます。

そこで、介護事業者に求められる現場スタッフに対する安全衛生教育について解説していきます。

介護現場で発生しやすい労働災害

介護現場で発生しやすい労働災害は、無理な動作や動作の反動による腰痛や、転倒によるケガなどで、全体の7割をこの2つが占めています。

利用者を抱えたり持ち上げたり、前かがみや中腰、ひねりといった姿勢により腰痛になる介護スタッフも少なくありません。

また、腰痛だけでなく介助中に転倒してしまうケースもあり、介護スタッフだけでなく利用者もケガを負ってしまうことがあるため、注意が必要です。

現場スタッフに対する安全衛生教育の重要性

介護現場で介護サービスを安全・安心できる環境で提供するためにも、介助を担当する介護スタッフに対する安全衛生教育は欠かせません。

労働災害を防ぐための安全衛生教育を通して、介護スタッフ自身の安全と健康を守るだけでなく、利用者の生命も守る意識を高めていきましょう。

厚生労働省が公表している社会福祉施設で労災に遭った介護スタッフの4割以上は、現場経験年数3年未満の方です。

現場経験なども関係するため、十分な安全衛生教育を行うことが重要といえるでしょう。

厚生労働省のホームページには「高齢者介護施設における雇入れ時の安全衛生教育マニュアル」も公開されています。

参考:厚生労働省 高齢者介護施設における雇入れ時の安全衛生教育マニュアル

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000153896.html

マニュアルには、介護スタッフが遭いやすい労働災害について、腰痛や転倒だけでなく感染症・熱中症・ストレス・交通事故など事例を挙げて記載されています。

介護現場では、関係法令や厚生労働省公表のリーフレットなど参考にしながら、介護スタッフの安全衛生教育を行うようにしてください。