介護施設で働いている介護スタッフは、多忙な環境で勤務しているため、賞与も受け取りたいと希望していることが少なくありません。
賞与の支給については、介護事業所の取り決めによって異なるものの、勤務成績などが影響するのでしょうか。
そこで、介護職の賞与の事情や、勤務成績を認めてもらう方法について解説していきます。
「賞与」は、毎月の給料(固定給)と別で支払われる金品で、たとえば6月や12月などに給料以外で支給される金銭で、ボーナスとも呼ばれています。
ただ、労働基準法では必ず支払いが義務付けられているわけではなく、会社によって支給されることもあれば、そうでない場合もあります。
介護職の賞与は、職種・勤続年数・保有する資格などで決まることになり、たとえば管理職など責任や難易度の高い仕事に就いていることや、難易度の高い資格を保有していれば支給される確率や金額は高くなる傾向にあるといえます。
介護職では、勤務成績を認めてもらうことで賞与もアップする可能性があります。
そもそも基本給を基準に賞与額が計算されることが多いため、より多く賞与を受け取りたいのなら基本給が上がるように、勤務成績も高めることが必要です。
たとえば介護関連のキャリアアップ資格として、介護職員初任者研修・介護職員実務者研修・介護福祉士・介護支援専門員などがあるため、これらの資格取得を目指すことが求められます。
この中で賞与アップが期待できるのは次の2つです。
・介護福祉士
・ケアマネジャー(介護支援員)
それぞれどのような資格か説明します。
「介護福祉士」とは、介護業界で唯一取得できる国家資格であり、介護に関する高い専門知識があることを証明できる資格です。
現場でリーダー的な立場として働くことができ、介護のスペシャリストとして活躍することができる資格のため、取得する上での難易度は高めといえます。
「ケアマネジャー(介護支援専門員)」とは、介護が必要な方が介護保険サービスを利用できるように、ケアプラン作成やサービス事業者との調整などを行う資格者です。
介護支援専門員実務研修受講試験に合格することが必要ですが、指定業務を5年以上かつ900日以上経験することなど、一定要件を満たさなければ受験できません。
試験に合格し研修を修了し、ケアマネジャーとして登録後、資格証交付によりケアマネジャーとして勤務することができます。
介護福祉士のような国家資格ではないものの、取得難易度は介護福祉士と同じく高めです。