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介護事業者が知っておきたい年次有給休暇の計画的付与とは?

2023.07.29
分類:総務

介護事業者は介護職員の年次有給休暇について、5日を超える部分について事前に付与日を決めておき、取得させることが必要な場合があります。

具体的には有給休暇の計画的付与が導入されているケースといえますが、介護職員が年次有給休暇を取得しやすくなることで労働環境も整備され、定着率向上や新たな人材獲得が期待できるメリットがあります。

そこで、介護事業者が知っておきたい年次有給休暇の計画的付与について解説していきます。

年次有給休暇の計画的付与とは

年次有給休暇の計画的付与とは、有給休暇の取得日を事前に決めておき、指定した日に取得させる制度のことです。

計画的付与の対象となるのは年次有給休暇のうち5日超える部分で、たとえば年次有給休暇を10日保有する労働者の場合は5日、20日保有する場合は15までを計画的に付与することができます。

年次有給休暇の計画的付与のメリット

年次有給休暇の計画的付与は、従業員が心身の疲労を回復するために賃金発生のもとで休暇を取得できます。

介護現場など人手の足りていない職場では取得が難しいとも考えられますが、介護スタッフは休暇が取得しやすくなり、介護事業者は計画的に事業運営できるようになります。

年次有給休暇の計画的付与の注意点

年次有給休暇の計画的付与においては、次の3つに注意が必要です。

・労使協定締結と就業規則の明記

・日数不足または未付与者への対応

・時季変更は不可

それぞれの注意点について説明していきます。

労使協定締結と就業規則の明記

年次有給休暇の計画的付与のためには、労使間で合意のもと、労使協定締結と就業規則に明記することが必要です。

その上で労働者の過半数で組織する労働組合、または労働者の過半数を代表する方との間で書面による協定を結ぶことになります。

労使協定は労働基準監督署に届出する必要はないものの、次のような内容を規定を設けておくことが必要です。

・計画的付与の対象となる者

・計画付与日数・方法・時季

・対象外の取扱い

・付与時季の変更の取扱い

日数不足または未付与者への対応

年次有給休暇の計画的付与では、年間5日を除く部分が対象です。

ただ、労働者の所定労働日数や勤続年数などで有給休暇として保有している日数はそれぞれ異なるため、保有日数が少ない従業員に関しては有給休暇の多くを計画的付与で占めることになります。

また、年末年始や飛び石連休などに計画的付与を活用し、介護事業所全体で長期連休にするときには、有給休暇の保有日数が不足している労働者に関する対応も必要となるでしょう。

時季変更は不可

計画的付与で年次有給休暇日を設けるときには、やむを得ない事情があるケースを除いて変更はできません。

変更しなければならない事態が発生したときには、労使協定に基づく所定手続や協定の再締結が必要になります。