介護事業者の中には、介護職員のキャリアパスについて考えている方もいることでしょう。
キャリアパスとは、一定の職位や役職に就くまでに求められる業務内容と、そこまでの道筋のことです。
このキャリアパスを明確にしておくことで、将来介護職員がどのようになりたいのか、望んでいる立場などに向けた資格取得など目標を定めやすくなります。
介護業界は人材不足が深刻化している業界のため、キャリアパスについて再度考えてみましょう。
介護業界は人材があつまりにくい業界といわれており、雇用してもすぐに退職してしまうなど定着率も悪いといえます。
それは、きつい・汚い・危険という3Kの職種であるイメージが先行しているからといえますが、働き続けたいと感じてもらえる労働環境や賃金を提供することが必要です。
そして、保有する資格や能力、それまでの経験などでキャリアアップできる仕組みを作っておけば、将来性の高い業界だと認識してもらいやすくなります。
目指す自分に向けて取得しなければならないスキルや資格を把握できれば、進むべき道を描きやすくなるからです。
介護職員を雇用する介護事業者にとっても、雇用される側にとってもメリットがあることだといえます。
従来まで、介護業界で用意されていた資格は、どれも似たようものが多くどの資格を取得すればよいかわかりにくかったといえます。
しかし今では、誰もがキャリアアップしやすいように、国家資格である介護福祉士を目指すルートに一本化されています。
一般的な道筋としては、
①介護職員初任者研修
②実務者研修
③介護福祉士
という資格を取得する流れとなるでしょう。
もう1つのキャリアパスの到達点としてケアマネジャーも含まれますが、仮にこの資格を取得した後は次のような道筋でキャリアアップを狙いましょう。
①認定ケアマネジャー
②主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)
③社会福祉士
そして介護福祉士を取得している方が目指すのは認定介護福祉士です。
この認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格として新たに2015年12月からスタートした民間資格であり、介護福祉士を取得した方が5年以上の実務経験を積み研修を受講することで取得できます。
民間資格で試験もないため、比較的取得しやすいことがメリットですが、介護福祉士の取得自体が簡単ではないためまずは介護福祉士を目指してもらうことが必要です。