介護事業者が介護スタッフとして働いてもらう方を採用するとき、その方がどのような性格なのか気になることもあるでしょうが、相手の心が訴えていることを推し量る感性が重要です。
介護現場では介護スタッフと利用者という、人と人とが接する機会が多い職場であり、介護サービスも利用者に合わせて提供します。
そのため紋切り型のマニュアルどおりに動けばよいわけではなく、決断が必要なときにはしっかりと観察し、決めなければなりません。
一方的な決めつけや押し付けはできず、相手を知ろうとする感性が重要です。
介護スタッフに求められる観察力は、相手を知ろうとする感性とも言い換えることができますが、介護職のすべてのスキルを格段に押し上げる底力ともいえます。
利用者の気持ちに寄り添いながら、介護サービスを提供することが必要なので、次のような性格の方が介護スタッフに向いていると考えられるでしょう。
高齢の利用者が利用する介護現場で働く介護スタッフは、人とコミュニケーションを取ることが好きな方に向いています。
利用者の目線に立つことができる思いやりのある人のほうが、介護スタッフとして働きやすいといえます。
なぜなら利用者の中には、自分の意思や気持ちを明確に表示できない方もいるため、ちょっとした変化も見逃さず気配りできる方のほうが、利用者の気持ちを汲み取り不安や悩みを解消しやすいからです。
介護現場は心身の疲労がたまりやすい業務も多いため、仕事とプライベートを上手に切り替え、ストレスを溜め込まずに息抜きもできる方のほうが介護スタッフとして働きやすいといえます。
介護現場でアクシデントが起きないようにするためには、広い視野で物事を見つめることが必要です。
常にスケジュール通りに動くことができると限らないため、臨機応変に対応しつつ、冷静な判断ができる方のほうが介護スタッフに向いているといえます。
介護スタッフとして未経験・無資格からスタートする方もいますが、その場合には覚えなければならない仕事や知識が大変多くなります。
そのため成長意欲が高く、積極的に資格の取得を目指すことができる方や、研修へも参加する方のほうが介護知識や技術が身につきやすいといえます。