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介護保険制度とは?介護保険法との関係や仕組み・被保険者について解説

2024.04.14
分類:リスク

「介護保険制度」とは、高齢化や核家族化が進んでいることや、介護離職問題などを背景として、介護を社会全体で支えることを目的に2000年に創設された制度です。

 そして「介護保険法」とは、要介護者に適切に保健医療サービスや福祉サービスを提供するために、介護保険制度や介護サービス・介護保険施設に関する規制などを定めている法律です。

 介護保険制度は介護保険法による制度であり、介護保険法は2000年に施行されてから3年ごとに改正されています。

 そこで、介護保険制度について、介護保険法との関係や仕組み・被保険者について解説します。

介護保険法とは

 「介護保険法」は、介護や支援を必要とする方が住み慣れた地域で日常生活を送り続けるため、社会全体で支え合う介護保険制度などについて定めた法律です。

 介護保険制度の理念を実現することについて、次の3つが政策目標として掲げられています。

 ・サービスの改革

・在宅ケアの推進

・地方分権の推進

  

介護保険制度とは

 介護保険法でもっとも大きな柱といえるのが「介護保険制度」です。

 そのため介護保険法では、介護保険制度の対象者・介護保険料・要介護認定・保険給付などについてその内容を定めています。

  

介護保険制度の仕組み

 介護保険制度は自立支援を基本理念としており、40歳以上のすべての人を対象にしているため、40歳になると自動的に被保険者になり介護保険料を支払う義務が発生します。

 ただし介護サービスを利用できるのは、実際に介護や支援を必要とする状態になったときです。

 利用において負担する費用の一部は介護保険が負担するため、13割の自己負担で介護サービスを利用できます。

 なお、介護保険の財源は半分が被保険者が支払う保険料であり、残り半分を国・都道府県・市町村の公費で賄っています。

  

介護保険制度の被保険者

 介護保険制度の対象者は、次の2種類の被保険者です。

 65歳以上の「第1号被保険者」

40歳~64歳までの「第2号被保険者」

 2号被保険者の場合、以下の特定疾病により要介護認定や要支援認定を受けている場合は介護サービスを利用できます。

 ・がん(末期)

・関節リウマチ

・筋萎縮性側索硬化症

・後縦靱帯骨化症

・骨折を伴う骨粗鬆症

・初老期における認知症

・進性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病

・脊髄小脳変性症

・脊柱管狭窄症

・早老症

・多系統萎縮症

・糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症

・脳血管疾患

・閉塞性動脈硬化症

・慢性閉塞性肺疾患

・両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症