寝たきり状態の高齢者を介護する方に対し、支給される介護見舞金や介護慰労金があります。
要介護者で寝たきり状態の方を在宅介護していると、金銭的な様々な負担も発生しがちです。
そこで、一定条件を満たす場合には受給できる介護見舞金や介護慰労金について紹介します。
「介護見舞金」は、65歳以上で要介護4または5の認定を受けている認知症や寝たきりの方を常時介護している家族に支給されるお金です。
対象高齢者と介護者は、地域に1年以上住所を有していることが条件となります。
介護見舞金を申請する場合、民生委員・地域包括支援センター・老人介護支援センター・介護支援専門員による証明も必要です。
すでに前年度、介護見舞金を受給している方も、年度ごとに申請手続が必要となるため忘れないようにしましょう。
要介護者の身体要件は、要介護4または5の認定を受けており、効力を有する期間内にあることです。
所得要件などはないため、収入に左右されず受給できます。
「家族介護慰労金」とは、要介護度の高い要介護者を在宅介護している同居の家族に支給される慰労金です。
家族を介護している方に対する労いと、経済的な負担を軽減させることを目的とした支給であり、条件を満たすことで毎年受給できます。
要介護度が高くても従来どおり住み慣れた家で生活したい方や、家族でできる限り介護を続けたいというケースにおいて、利用できる制度ともいえます。
家族介護慰労金について、以下の2つを説明していきます。
支給額
支給要件
家族介護慰労金の支給額は、自治体よって異なるものの、年額10~12万円です。
介護保険サービスを利用せずに、要介護度4~5の要介護者を1年以上在宅介護している同居家族が対象となります。
離島・へき地・山間地などは介護サービスが充実していないため、家族介護慰労金は経済的な負担軽減に貢献する制度といえるでしょう。
家族介護慰労金の支給要件として、以下の3つを確認しておきましょう。
①要介護者の要件
・介護度合いが重度・最重度と認定された人(要介護4または5)
・過去1年間に介護保険サービスを利用しなかった人
・過去1年間に90日以上の入院をしなかった人
②介護者の要件
・過去1年を通じて介護を受けている方と同居していること
・過去1年を通じて在宅で介護をしていること
③共通の要件
・過去1年と通じて、同じ自治体に住民登録されていること
・市町村民税非課税の世帯であること