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介護施設で行う利用者の送迎で注意しておきたいこととは?

2021.02.10
分類:リスク
介護施設では、利用者が自宅から施設まで行き来するために送迎車を準備していることもあります。その場合、送迎車を運転する方はどのようなことに注意しなければならないのでしょう。

送迎車のドライバーを雇用するときの注意点

主に送迎車を準備しているのは、デイサービスやデイケアなどの通所介護事業所です。

利用者の送迎も重要な仕事ですので、送迎するスタッフの人選にも十分気を使うことが必要となります。

たとえば新たに送迎車を運転するスタッフを募集するとき、送迎のタイミングの朝と夕方のみ募集するケースや、介護資格は必要ないことも多いので無資格の方を雇用することもあります。

しかし単に車の運転だけできればよいと考えてしまうと、事故や苦情などにつながり様々なトラブルを起こすことになってしまいます。

あくまでも体の不自由な方が安心して乗車・降車してもらうことを前提とし、福祉車両の装置操作を正しく使って安全を確保できる方を選ぶことが大切です。

当然、マナーを守り近隣などに迷惑をかけない運転をするなど、意識の高い方を雇うようにしましょう。

 

送迎ドライバーはどのような資格が必要?

タクシードライバーになるのは普通自動車第2種免許が必要ですが、デイサービスやデイケアなどで利用者の送迎をする行為は自家輸送扱いなので、普通自動車第1種運転免許があれば問題ありません。

ただし送迎車の利用者の中には、乗車・降車に介助を必要とするケースもあれば、認知症の方もいるでしょう。

ドライバーが介護の知識をまったくもたないという状態も不安なため、まずは介護の初級資格「介護職員初任者研修」など取得してもらったほうがよいといえます。

 

高い意識を持ち適切に業務を行うことができる人材を

利用者の移動が少しでもスムーズになるように、利用者の自宅前などに送迎車を停車させることが多いでしょう。

しかし道の狭い住宅地などでは道路をふさぐこともあり、近隣住民の通行の妨げになるケースも見られます。

これから通所で介護サービスを利用する方は増えることが予想されますので、ますますこのような苦情が出ないように十分配慮しなければなりません。

どうしても一時的に道をふさいでしまう場合にも、できる限り車は端に寄せるなどし、近隣へのあいさつやお礼を伝えるといったことは欠かさないようにするべきです。

身体の不自由な方を乗せ走る車は、他の車よりも寛大な目で見てもらえることが多いでしょう。しかしその状況に甘え、マナーやルールを破る行為はタブーです。

地域の介護を託される存在であり、厳しい目で見られていると意識を高く持ち、業務を遂行できるスタッフを雇用するようにしましょう。