昔と違って今の日本は、晩婚化が進んでおり、女性が子どもを授かり出産する年齢も高齢化しています。
この晩婚化や出産年齢の高齢化に伴い、子育てと介護を同時に行うダブルケアの世帯が増えているといえるでしょう。
このダブルケアに加え、夫婦共働きの世帯の女性は外で働いている状態であり、負担が重くのしかかってしまいがちです。
一人で抱え込んでしまわないよう、デイケアなどを利用し、家族でそれぞれの役割を分担することを推奨していくべきといえます。
育児と仕事、それに加え介護も行わなければならなくなり、一人が抱え込むことは望ましいことではありません。とはいえ、夫婦や家族がそれぞれ仕事している中で、役割分担が思うようにできないという場合もあるかもしれません。
このような場合、自宅介護を行う上で助けとなるデイケアを活用する方法があります。
最近は、特にデイサービスの事業所が増えてきていますが、デイサービスもデイケアも同じ通所型介護サービスです。
デイケアは通所リハビリテーションであるのに対し、デイサービスは通所介護という部分で違いがあります。具体的にどのような点が違うのかは次のとおりです。
デイケアの場合は、デイサービスとは違い医師を常駐しておくことが義務付けられているので、利用者の身体機能の維持・回復・改善などを目的とし、医師の指導のもとで理学療法、作業療法、言語療法といった専門的な機能訓練をグループごとに受けることが可能となっています。
これに加え、別途費用は発生しますが個別のリハビリなどを受けることも可能ですし、送迎、食事、入浴といった介助も利用することができます。
デイサービスの場合、主に身体機能には特に問題はないものの、認知症を患っている高齢者などを対象としています。
ずっと自宅に引きこもってしまうことのないよう、グループで日々の食事やレクレーションなどの活動や、外出やイベントに参加して社会的に交流していくことを目的としています。
デイケアとはそもそもの目的は異なるものの、デイサービスも利用者獲得のためリハビリに特化させた施設づくりを行うところも出てきていますし、デイケアよりもそれぞれの利用者に応じた形でリハビリを提供してくれることもあるようです。
これから介護を必要とする高齢者はますます増えていくことが予想されていますが、デイケアとデイサービス、名称は似ているものの本来の目的は異なるという点を理解しておきましょう。
また、ダブルケアなどで介護を負担に感じてしまっているのに抱え込んでいる方などに、気軽に利用してもらえるような施設づくりやサービスの提供を目指すことが必要です。