海外移住後、日本で暮らす親の介護が必要になったときには、どのような対応が必要になるのでしょう。
仕事で海外移住しなければならない状況の中、もし親の介護が必要になってしまい誰も頼ることができなければ、仕事を辞めて日本に帰国するしかなくなります。
そこで、海外移住を決めたときに親の介護に備えて事前に準備できることは何か、実際に介護が必要になったときの対応方法について解説していきます。
海外に移住することが決まった後で、日本で暮らす親の介護が必要になったときには、主に次の4つで対応することになるでしょう。
それぞれの対応方法について説明していきます。
親を海外まで呼び寄せて介護をするメリットとして、仕事などで現地から離れることが難しい方でも、環境を変えず親の介護ができることです。
しかし、環境・気候・風習・言葉の違いなどが親のストレスになってしまうことや、周囲で協力者を見つけにくい場合もあります。
また、ビザが通らない可能性やかかりつけ医が見つからないといった問題にも対応できるようにしておくことが必要です。
兄弟姉妹に親の介護を担当してもらうことで、すぐに親元にかけつけることができない海外移住者の不安を払拭できます。
その場合、親の介護を担当する兄弟姉妹に対し、金銭的なサポートや遺産相続の際には多く分与するといったことも検討が必要となるでしょう。
帰国して自分で親の介護を担当することも選択の1つですが、仕事などを理由として海外移住しているときには、離職する可能性があることも踏まえて検討が必要です。
また、家族も一緒に海外移住しているときには、子の学校や配偶者の職場も変えなければならなくなるため、自身のみ帰国するのか家族も一緒に帰国するのか選ぶことになるでしょう。
親を海外に呼び寄せることも自らが帰国することできず、兄弟姉妹などもいないため親の介護を担当する人がいないときには、介護施設を利用することも方法といえます。
快適な環境で手厚いサービスを提供してくれる介護施設なら、安心して親の介護を任せることができるでしょう。
しかし介護施設利用における費用がかかることや、海外から介護施設を探す必要があるため、一旦帰国し安心して親を預けることができる施設探しをしたほうがよいといえます。
海外移住するときには、もし親の介護が必要になったときも考え、金銭面も踏まえて慌てて準備しなくてもよいように、事前に施設を見学したり調べたりしておいたほうがよいでしょう。