特別養護老人ホームに入所を希望しても、待機者が多くなかなか順番が回ってこない悩みを抱える高齢者も少なくありません。
国からの補助金を受けて運営している施設であるため、介護保険を利用することで費用を抑えることができるメリットがあり、入所を検討している方も確かに多いといえます。
そこで、特別養護老人ホームの待機者数はどのくらいなのか、待機期間を短くする方法について解説していきます。
特別養護老人ホームの平均待機期間は2~3年といわれていますが、申し込み順に入所可能となる施設ではないため、身体状況や疾患などによって申し込みから数か月で入所となる場合もあります。
2022年4月時点の特別養護老人ホームの待機者数は全国27.5万人で、3年前よりも5.1万人減少しているとはいえ、多くの方が待機状態にあるといえます。
特別養護老人ホームに入所できる順位は、申し込みの際に提出する入所申込書や事前面談の内容から、施設が定めた基準に沿った判定点数が算出され、点数が高い人が優先されます。
たとえば介護を担当する家族が週20時間以上働いているなどの就労状況や、通産の施設サービス利用時間などの介護サービス利用状況などを総合的に考慮し、優先順位が決まる仕組みです。
本人・介護者・生活経済の状況から判断されることとなるため、要介護5であることや認知症であることを理由に、優先されるとは限りません。
特別養護老人ホームは、入所を希望する待機者が多いだけでなく、待機期間が長いため順番が回ってこないことも考えられます。
できるだけ早く特別養護老人ホームに入所待機せずに入所したいなら、入所の緊急度が高いことを証明することや、申込書の特記事項を記載するなどが必要です。
また、変化があったときにはその都度、細かく報告することも心掛けましょう。
本人の状況だけでなく介護する家族の状況も考慮されるため、要介護度を意図的に変更することはできなくても、家族全員が働いているといったことで緊急度を上げることはできるといえます。
また、提出書類の特記事項欄を詳しく埋めておくと、緊急性が高いことをアピールできるでしょう。
申し込みが終わった後も、経済的な状況や要介護度に変化があったときには、細かく報告したほうが優先順位は上がりやすくなると考えられます。