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介護保険法とは?法律で定められている介護保険制度について解説

2023.11.21
分類:その他

介護保険法は、介護など日常生活において支援を必要とする方が住み慣れた地域で生活するために、社会全体で支え合うための介護保険制度について定めている法律です。

 その内容は、介護費用の給付や介護認定、介護保険の対象事業者など様々なことに対する取り決めといえますが、広範囲にわたります。

 そこで、介護保険法に定められている介護保険制度について解説していきます。

介護保険法とは

 「介護保険法」とは、介護や支援が必要な方が、これまでどおり住み慣れた地域で日常生活を送るために社会全体で支え合う介護保険制度に関して定めた法律です。

 介護保険制度では、自立支援を基本理念としています。

 高齢者が自らの意思で、本人の能力を最大限活かしつつ、自立した生活を送ることができるための支援を行うことです。

 介護保険制度の理念を実現するために、

 ・サービスの改革

・在宅ケアの推進

・地方分権の推進

 3つが主な政策目標として掲げられています。

  

介護保険制度の仕組み

 介護保険制度は、介護や支援を必要とする高齢者を、社会全体で支える仕組みです。

 まず40歳以上の方が保険料を納めますが、実際に介護や支援を必要とする状態になったときには介護サービスを利用できます。

 介護サービスを利用する費用の一部は、介護保険が負担することにより、原則13割の自己負担で利用できるようになります。

 介護保険の財源は、半分を加入者からの保険料、残り半分は国・都道府県・市町村の公費です。

 介護保険制度の対象者は、次の2つに分類されます。

 65歳以上の「第1号被保険者」

40歳~64歳までの「第2号被保険者」

 保険料の支払い義務は、第1号被保険者と第2号被保険者のどちらにもありますが、介護サービスを利用できるのは原則、第1号被保険者のうち要介護認定または要支援認定を受けた方です。

 2号被保険者でも、加齢に伴う疾病で要介護認定や要支援認定を受けていれば介護サービスを利用できます。

 対象となる特定疾病は次の16です。

 ・がん(末期)

・関節リウマチ

・筋萎縮性側索硬化症

・後縦靱帯骨化症

・骨折を伴う骨粗鬆症

・初老期における認知症

・進性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病

・脊髄小脳変性症

 ・脊柱管狭窄症

・早老症

・多系統萎縮症

・糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症

・脳血管疾患

・閉塞性動脈硬化症

・慢性閉塞性肺疾患

・両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症