介護施設の中でも介護老人保健施設は、医療ケアやリハビリなどが必要な要介護認定を受けた高齢者の方が利用しています。
一般的な介護施設のように、食事や排せつ、入浴などの介護サービスの利用も可能ではあるものの、ずっと施設で生活するのではなく自宅に戻ることを目的としたリハビリを中心とすることが特徴です。
社会福祉法人だけでなく医療法人などが運営していることが多いため、CTやレントゲン、エコーなどの検査が必要な場合でもセンターの検査設備で対応してもらえるといったことも特徴といえるでしょう。
介護老人保健施設は自宅へ復帰することを目指す施設であるため、原則3か月程度の入居期間を経て退去することになります。
地域包括ケアを実現する施設として、必要な医療・介護・福祉サービスを利用できるように町内の開業医などが在宅医療の相談窓口としての業務も行いながら運営していることが多いようです。
今後、日本はさらに高齢化が進むと考えられるため、質の高い医療や介護、福祉サービスへのニーズは高まり続けるでしょう。
その中で在宅復帰を目指す介護老人保健施設の役割はより重要なものになると考えられます。
介護老人保健施設は、医療ケアやリハビリが必要な要介護認定を受けている65歳以上の高齢者を対象として受け入れを行います。そのためリハビリを重点とした設備が充実していますし、CTやエコーなどの検査なども同運営法人の医療機関などで対応してもらえることが多いようです。
医療ケアやリハビリが中心となる施設であることから、入所する場合には主に次の流れを経ることとなります。
①介護認定を受ける(要介護1以上の介護認定が必要)
②施設へ直接申し込みを行う(入院中なら医療ソーシャルワーカーに、在宅介護ならケアマネジャーに相談を)
③本人家族との面談(要介護度・本人の身体状況・生活の様子・医療ケアの有無などの確認)
④書類提出(施設利用申込書・診療情報提供書または健康診断書・看護サマリーなど)
➄入所判定(面談内容や書類をもとにした入所の可否)
⑥契約手続き(入所日を決定)
特別養護老人ホームなどは全国で数十万の方が入居待ちという状態のため、介護老人保健施設にも簡単に入所できないのでは…と考える方は少なくありません。
ただ、介護老人保健施設は入居期間が原則3か月なので、比較的短期の待機期間で入所が可能です。特に首都圏などは施設数が多いため、待機者も比較的少なめの傾向といえるでしょう。