介護・医療・健康などをキーワードとした施設をヘルスケア施設といいますが、介護施設なら高齢者向けの施設や住宅が挙げられますし、医療施設などもあるのでその種類はいろいろです。
そこで、介護業界でも注目したいヘルスケア施設とはどのような特徴があるのか、その内容を把握しておきましょう。
ヘルスケアと同じ意味で使われている言葉にセルフメディケーションがあります。セルフメディケーションとは直訳すると自己治療を意味し、自らが自身の健康に責任をもって、軽度の不調は自分で手当てを行うことです。
医師に頼らず自分で身体の管理を行って、不調があらわれた際には自らが治すということであり、自分自身の健康に責任を持つことでもあります。
過剰なほど医療機関を受診する手間や費用を省くことにつながるのがセルフメディケーションの特徴ですが、対するヘルスケアとは高度な訓練をサービス提供者が健康維持や増進へのアドバイスを行い人々の健康増進に寄与することといえます。
治療とは対極にある予防を行うことであり、薬や栄養、看護、介護など様々な知識により健康管理に向けた知識や情報、改善に向けた対応や対処方法などを提供することといえるでしょう。
介護施設の中でヘルスケア施設と呼ばれる種類はいろいろあり、それぞれ特徴が異なっています。
老人福祉施設やグループホームを除く、老人福祉法に規定されている高齢者が生活できる施設です。食事や生活支援、健康管理、介護などのサービスが提供されます。
高齢者住まい法による基準に基づいて高齢者向けに配慮された賃貸住宅であり、安否確認や生活相談サービスが提供されます。介護サービスは外部の在宅介護サービスなどを利用することができます。
介護保険法に定めのある認知症対応型共同生活介護を行う施設であり、認知症が進行している高齢者がその症状を緩和させることを目的とし、少人数を1つの単位とした共同生活を送ります。介護サービスや日常生活における世話、リハビリなどを受けることができます。
その他高齢者向けの施設や住宅として、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護療養型医療施設などがあります。
医療関連施設では、病院や診療所、クリニックや薬局などが集積する医療モール、PETセンター、健診センター、先進医療を行っている施設などもヘルスケア施設として挙げられます。
通所介護サービス(デイサービス)など提供する事業所やフィットネスクラブと呼ばれる健康増進するための施設などもヘルスケア施設として含まれます。