親の介護を長男の妻が行うことが多かった時代もありますが、今は誰もが親の介護を行うことになる可能性が高くなっています。
その理由は晩婚化や生涯独身を貫く方が増えたことも関係していますし、寿命が延びたことも関係しています
ただ、親の介護をその子供が行うとなった場合、兄弟姉妹間で介護に関するトラブルが発生することもあるようです。
そこで、どうすれば争いなどなく兄弟姉妹で親の介護を行うことができるのか、押さえておきたいポイントをご説明します。
兄弟姉妹間で争うことなく、親の介護に協力し合う体制が整えばトラブルは起きないのかもしれません。
ただ、いずれにしても子供のうち誰が中心になり介護を行うのか明確に決めておくことが必要です。
中心となる子供以外の兄弟姉妹は、協力する方法として週末のみ手伝うのか、定期的に親に電話で連絡を入れて安否確認をし、話し相手になるのか、それとも資金面で援助を行うのかなど、できることを行うことが大切といえます。
介護の負担を子供のうち誰かに集中させないようにし、仕事があっても介護休暇や介護休業、会社独自の介護サポートなどの利用はできないか確認するなど、協力し合えるような形を取るようにしましょう。
介護を行うとなれば、日々の生活費以外にも、介護サービスの利用料、医療費、介護用品の購入費、通院の際の交通費など、多くの出費が発生します。
介護サービスの自己負担額割合は支給額の1割ですが、2割に増やすという話も出ているため、負担はますます増える可能性があります。
また、介護サービスを利用してもすべてが保険適用になるのではなく、食事などは実費でかかりますので、利用するサービスに応じてどのくらいの費用が毎月かかるのか兄弟姉妹で情報を共有しておくようにしましょう。
そしてそれらの費用をどのように捻出するのか、介護が始まる前や直後に決めることが必要となります。
親の介護にかかる費用は、たとえば親の年金や預貯金から負担し、不足分だけを家族が負担するといった形が望ましいです。
その負担を兄弟姉妹で分担するのかについても、しっかりと話し合いを行っておくことが必要ですし、親の金銭管理を行う子供は介護にかかった費用について記録を残しておくことも行ってください。
親の預貯金や年金は子供たちの資産ではありませんので、適切に管理することが望まれます。