生活援助とは、高齢者やその家族が家事を行うことが難しいとき、ホームヘルパーなど訪問介護スタッフが直接利用者のもとへ伺って、掃除や洗濯、調理といった日常生活のサポートを行うことです。
身体介護と何が具体的に違うのかよくわからないという方のためにも、その違いについてご説明します。
身体介護とは、入浴や着替え、排泄など利用者の身体に直接触れてサービスを提供することです。
それに対し、掃除や洗濯、買い物、調理、薬の受け取りなど利用者の生活の手伝いを行うサービスが生活援助です。
ここで注意したいのが、生活に直接関係のない庭の草むしりや窓ガラスの掃除、雪かきなど日常の家事の範囲を超える内容については、介護保険を適用させたサービスでは利用できないという部分です。
あくまでも日常の家事の範囲内で利用者が日々生活を送るために必要な手助けをすることとなります。
生活援助として提供されるサービスは主に次のような内容です。
利用者宅を訪問したときに掃除方法を把握し、利用者宅の掃除道具や洗剤などを使い、掃除機や水拭きなどで掃除をし、日常品の整理を行います。
地域によりごみを出す曜日などが異なりますので、注意しましょう。
汚れた衣類などを洗濯し、干して乾かしたらたたんでタンスやクローゼットに戻すまでを行います。また、必要に応じてアイロンかけも行いましょう。
調理で必要な食材を買い、下ごしらえから味付け、栄養面を考えた上での調理や片付けまでを行います。
シーツ交換やふとん干しなどを主に行い、ふとんの上げ下ろしなど行うこともあります。
衣替えの時期には衣類の整理・整頓を行い、ボタンが取れたり破れたりしている洋服などは補修します。
利用者に代わり、薬局や病院などで薬の受け取りを行います。
次の介護保険改正では、要介護1や要介護2という軽度者の生活援助は介護保険から外すかを検討しているようです。
一人暮らしの男性など、訪問介護で生活援助のサービスを受けることができることで在宅生活を続けることができているという場合もあるので、もしこの動きにより本格的に決まればたちまち在宅で生活を継続できなくなる方も増えるかもしれません。
あくまでも財務省の案ではありますが、介護事業所の大規模化など以前から話題に持ち上がることが多いので、今後何らかの変更がある可能性もあります。
慌てることがないよう検討事項についても介護現場のスタッフそれぞれが関心を持ち見守ることが必要です。