介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

福祉業界や医療業界で不足しがちな消毒用エタノールへの対応

2020.06.16
分類:その他
新型コロナウイルス感染症対策を行う中で、手指を消毒するための消毒用エタノールへの需要が高まり、入手が困難となる地域なども多く発生しました。 そこで厚生労働省は、2020年4月15日に障害福祉サービス事業所などに対して手指消毒用エタノールを優先供給させることを決め、都道府県や指定都市、中核市に事務連絡を通達しました。 優先供給の要請を受けつける施設や事業所は、障害福祉サービス事業所、障害者入所施設、障害児入所施設、居宅介護事業所、重度訪問介護事業所などです。

各メーカーも増産に取り組んでいるものの

手指消毒用エタノールについてはその生産数を増やすなど、国内主要メーカーがそれぞれできる限り増産に取り組んでいます。 しかし新型コロナウイルス感染症対策において、消毒用エタノールを必要とする医療機関や高齢者施設などがスムーズに購入できないことや、都道府県の備蓄による対応において需要を補えないエリアなどもあるようです。 ただ、消毒用エタノールがなくても石けんやハンドソープなどを使い、しっかりと手洗いすることでウイルスは十分除去できます。 ドアノブや机など、物の表面を消毒する際には次亜塩素酸ナトリウムで消毒することも有効とされていますので、うまく活用しながら衛生管理を徹底していきましょう。

各自治体で行っている優先供給への対応

医療業界や福祉業界への手指消毒用エタノールの優先供給については、自治体なども積極的に対応しています。 新型コロナウイルスに高齢者や基礎疾患を持っている方が感染してしまうと、たちまち重症化してしまうリスクが高いため、特に医療機関や高齢者施設などではマスク着用・手洗いの徹底・アルコール消毒などでの感染経路遮断を徹底させることが必要だからです。 高齢者施設などでは手指消毒用エタノールが不足しているようですが、その需要に対応するためにも専用ページから事前登録してもらい、優先して入手可能とする対応を行っている自治体もあります。

次亜塩素酸水を無償配布する自治体も

他にも除菌効果が期待できる次亜塩素酸水を無償配布している自治体もあります。アルコール消毒液は品不足の状態ですが、希望する市民・事業者に対して除菌効果の期待が持てる次亜塩素酸水を無償配布するというものです。 次亜塩素酸水は、机や手すりなどの汚れや油分を除去した後でたっぷりふきつけ、布やキッチンペーパーなどでふきとれば除菌できます。 手指などの消毒に使う場合には、同じく汚れや油分を除去した後でしたたり落ちる程度に手にふきつけ、なじませるようにすり込みましょう。アルコール消毒液のような揮発性はないので、きれいな布などでふき取ります。 ただし手指の消毒は、やはり流水と石けんによる手洗いの方が除菌効果を見込めますので、可能な限り手洗いを徹底しましょう。